2011/12/5

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏の12年成長率は0.2%、OECDが大幅下方修正

この記事の要約

経済協力開発機構(OECD)は11月28日公表した加盟34カ国の最新経済見通しで、ユーロ圏の2012年の予想成長率を0.2%とし、前回(5月)の2%から大幅に下方修正した。信用不安が続いていることを受けたもので、同問題が […]

経済協力開発機構(OECD)は11月28日公表した加盟34カ国の最新経済見通しで、ユーロ圏の2012年の予想成長率を0.2%とし、前回(5月)の2%から大幅に下方修正した。信用不安が続いていることを受けたもので、同問題が世界経済の最大の脅威になっているとして、当局による対応の強化を促した。

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OECDはユーロ圏が今年10-12月期にはマイナス成長に転落すると予測。12年1-3月期も低迷し、景気後退(2期連続のマイナス成長)に陥るとしている。国別では、ユーロ圏最大の経済国であるドイツも信用不安が波及し、12年は0.6%の低成長にとどまると予想した。

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同予測は、ユーロ圏で無秩序なデフォルト(債務不履行)に陥る国が出ないことを想定したもので、最悪のシナリオではユーロ圏および日米も景気後退入りすると警告している。

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OECDのカルロ・パドアン首席エコノミストは、EUが信用不安対策として、10月に決定したギリシャの債務再編を早急に実施する必要があると指摘。一方、EUの対応には限界があるとして、欧州中央銀行(ECB)が財政悪化国の国債の買い入れを強化することも不可欠としている。

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