2012/1/9

産業・貿易

トルコとアゼルバイジャンがパイプライン建設で合意、「ナブッコ」と接続も

この記事の要約

トルコとアゼルバイジャンは12月26日、アゼルバイジャンの天然ガスをトルコや欧州に輸送するパイプライン「トランス・アナドル」の建設に関する覚書に署名した。両国の国営エネルギー企業3社が共同で合弁会社を設立し、2012年に […]

トルコとアゼルバイジャンは12月26日、アゼルバイジャンの天然ガスをトルコや欧州に輸送するパイプライン「トランス・アナドル」の建設に関する覚書に署名した。両国の国営エネルギー企業3社が共同で合弁会社を設立し、2012年に着工。外国企業のプロジェクト参加も認め、17年の完成を目指す。

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トランス・アナドルはカスピ海沖の「シャーデニスⅡ」で産出される天然ガスをトルコと欧州に運ぶ。当初はトルコと欧州向けにそれぞれ年間60億立方メートル、100億立方メートルが供給される予定だが、同パイプラインの輸送能力は最大で年間240億立方メートルまで増強が可能。また、将来的にはEUが中心となって計画を進めている、ロシアを迂回してカスピ海の天然ガスを欧州に運ぶパイプライン「ナブッコ」にトランス・アナドルを接続する可能性もあるという。

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合弁事業に参加するのはアゼルバイジャンの国営ガス会社SOCAR、トルコの国営ガス会社BOTAS、同石油会社TPAO。合弁会社への出資比率はSOCARが80%、SOCARとBOTASが10%ずつとなっている。トルコのユルドゥズ・エネルギー天然資源相はまずSOCARが予備調査を行い、それを基にパイプラインの敷設ルートを決定し、総工費を算出すると説明している。

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