2012/2/13

総合 –EUウオッチャー

対シリア制裁強化で原則合意、27日の外相理で正式決定へ

この記事の要約

EU加盟国が、反政府デモへの弾圧を続けるシリアのアサド政権に対する制裁を強化することで原則合意した。EU当局者が8日明らかにした。27日の外相理事会までに制裁措置の具体的な内容をまとめる。\ EU当局者が匿名を条件に明ら […]

EU加盟国が、反政府デモへの弾圧を続けるシリアのアサド政権に対する制裁を強化することで原則合意した。EU当局者が8日明らかにした。27日の外相理事会までに制裁措置の具体的な内容をまとめる。

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EU当局者が匿名を条件に明らかにしたところによると、追加制裁措置の内容にはシリアの中央銀行の資産凍結や取引の一部停止、シリアの重要な輸出品のひとつであるリン鉱石の輸入禁止、金やダイヤモンドなど貴金属の輸入禁止、シリアとEU域内を結ぶ旅客機の運行の停止などが盛り込まれる可能性があるという。シリアのリン鉱石輸出の4割はEU向けで、禁輸が実施されればシリア経済にとって大きな打撃となる。

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EUこれまで、シリアに対して原油の禁輸や政府、軍、警察関係者の資産凍結や渡航禁止などの制裁を課している。しかし、アサド政権による反体制派への弾圧は、国連安全保障理事会で対シリア非難決議案がロシアと中国の拒否権行使で廃案になった4日以降、激しさを増しており、EUとしては制裁の強化で圧力を強めたい考えだ。

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