2012/2/13

総合 –EUウオッチャー

露ガスプロム、欧州向け供給量を増加へ

この記事の要約

ロシアの政府系独占ガス企業ガスプロムは10日開いた非公開の投資家向け説明会で、欧州向けの天然ガス供給量を2011年の1,500億立方メートルから12年は1,540億立方メートルに増やす方針を明らかにした。地元メディアが報 […]

ロシアの政府系独占ガス企業ガスプロムは10日開いた非公開の投資家向け説明会で、欧州向けの天然ガス供給量を2011年の1,500億立方メートルから12年は1,540億立方メートルに増やす方針を明らかにした。地元メディアが報じた。インターファクス通信によると、欧州向けのガス価格は昨年の1,000立方メートル当たり384ドルから今年は415ドルに引き上げられる見通しという。ガスプロムは一連の報道についてコメントを控えている。

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東欧を中心に厳しい寒波の影響が広がるなか、ガスプロムは今月初めにかけて数日間にわたり、欧州向けの供給量を10%程度削減。オーストリア、イタリア、ギリシャ、ポーランド、ルーマニアなど9カ国で一時的にガス供給が著しく減少した経緯がある。ガスプロムは当初、経由国のウクライナで「抜き取り」が行われた可能性を示唆していたが、今月4日に欧州向けの供給量を一時的に削減した事実を認めたうえで、国内での需要増に対応することが先決と強調。EUからの供給量の増加要請に応じることはできないと説明していた。

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EUはガス需要の80%を輸入に依存しており、そのうちロシアからの輸入が3分の1を占めている。

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