2012/9/3

欧州ビジネスウオッチ

カルフール、シンガポールから撤退

この記事の要約

仏小売り最大手のカルフールは8月28日、シンガポールから撤退すると発表した。地場企業が強い同市場で大きなシェアを握るのが難しいと判断したためで、既存の2店を年内に閉鎖する。\ カルフールは1997年にシンガポールに進出し […]

仏小売り最大手のカルフールは8月28日、シンガポールから撤退すると発表した。地場企業が強い同市場で大きなシェアを握るのが難しいと判断したためで、既存の2店を年内に閉鎖する。

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カルフールは1997年にシンガポールに進出した。しかし、同国のスーパーマーケット市場では、立地で優位に立つ地場のNTUCフェアプライス、シェンションや香港のデアリー・ファームが圧倒的なシェアを持ち、同社のシェアは2%を下回っている。このためカルフールは「中長期的にリーダーシップ的な地位には届かない」として、撤退を決めた。

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カルフールはアジアで、大きなシェア拡大が見込めない市場から撤退する戦略を進めており、これまでに日本、タイ事業を閉鎖。マレーシアからの撤退も検討している。

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同社が30日発表した2012年6月中間決算は、営業利益(継続事業ベース)が前年同期比8.2%減の7億6,900万ユーロ、売上高が0.9%増の388億3,000万ユーロだった。

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