2013/4/29

競争法

検索めぐるグーグルの是正策、欧州委が1カ月の市場テスト開始

この記事の要約

米インターネット検索サービス大手グーグルが検索結果を自社に有利になるよう操作しているとして欧州委員会が調査を進めている問題で、同委は25日、グーグルが提示した是正策について利害関係者から意見を求める市場テストを開始したと […]

米インターネット検索サービス大手グーグルが検索結果を自社に有利になるよう操作しているとして欧州委員会が調査を進めている問題で、同委は25日、グーグルが提示した是正策について利害関係者から意見を求める市場テストを開始したと発表した。同業他社などから1カ月にわたって意見を聞き、是正策の妥当性を判断する。

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欧州委はグーグルがネット検索機能で自社関連のサービスをライバル社よりも優先的に表示しているとするマイクロソフトなど競合企業からの訴えを受け、2010年11月に調査を開始した。同委はグーグルが欧州の検索市場における独占的地位を利用して、検索結果の表示や検索連動型広告などで公正な競争を阻害しているとの見方を強めており、同社は今月半ばに最終譲歩案を提示していた。

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グーグルは制裁回避に向け、検索結果ページ上で自社サービスへのラベル付けを行い、利用者が明確に見分けられるようにすることや、自社サービスの近くに競合3社のサービスへのリンクを表示することを提案している。このほか◇すべての媒体社に対し、グーグルにコンテンツを提供しない選択肢を与える◇広告主がキャンペーンの出稿先を競合するプラットフォームに容易に変更できるようにする――などが是正策に盛り込まれている。

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欧州委がグーグルの提案を受け入れて和解が成立した場合、同社は向こう5年間にわたり法的拘束力持つ公約として是正措置を遵守しなければならない。第3者機関が遵守状況を監視し、違反した場合は制裁金が科されることになる。

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