2013/8/5

競争法

伊3位銀のリストラが不十分、欧州委が政府に対応指示

この記事の要約

イタリア政府による同国3位銀行バンカ・モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS)への公的支援をめぐり、欧州委が同行のリストラが不十分として、追加措置を求めていることが分かった。ロイター通信が7月29日に報じた。\ 伊政 […]

イタリア政府による同国3位銀行バンカ・モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS)への公的支援をめぐり、欧州委が同行のリストラが不十分として、追加措置を求めていることが分かった。ロイター通信が7月29日に報じた。

\

伊政府は昨年、MPSが欧州銀行監督局(EBA)の資産査定で資本不足と判定されたことから、総額39億ユーロの公的資金注入を決定。昨年末に欧州委から暫定承認され、同支援を実施した。

\

欧州委による承認は、MPSがコスト削減、事業縮小などのリストラ策を実施することが前提となっている。これを受けてMPSは4,600人の削減、400支店の閉鎖、10億ユーロの資本増強などを発表した。

\

しかし、ロイター通信によると、欧州委のアルムニア委員(競争政策担当)は伊政府に送付した7月16日付の書簡で、リストラが不十分と指摘。具体的には高い役員報酬、債権者への利払い継続の見直し、トレーディング業務の縮小などを求めている。

\

アルムニア委員は伊政府が早急に対応しなければ、EUの公的支援ルールに違反した疑いで調査を開始すると警告している。同支援が違法と判断された場合、MPS は受け取った39億ユーロの支援の返納を命じられる可能性がある。

\