電力大手の独エーオンは11月30日、ハンガリーの天然ガス事業を同国の国営エネルギー会社MVWに売却することで基本合意した。今後は取引条件の詳細を取り決め、来年1月までに成約する予定だ。
\取引金額は明らかにしていない。メディア報道によると、MVMは8億ユーロを提示し、エーオンは12億ユーロを要求していたという。売却益は再生可能エネルギー事業などへの投資に充てるとみられる。
\エーオンは2005年、ハンガリーのエネルギー大手MOLからガス事業の過半数資本を21億ユーロで取得した。同国では天然ガスの輸送・貯蔵事業のほか、送発電事業も展開しており、2011年の現地売上高は19億5,000万ユーロに上った。
\ハンガリーのオルバン政権は石油・水道など公益事業の再国有化を進めている。今回の取引によりガス輸入とエネルギー価格への統制を強め、エネルギー供給の安定性を高める意向だ。
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