風力発電設備メーカーの独Nordex（ハンブルク）は13日、収益力の回復に向けた経営戦略を発表した。利幅の大きいサービス事業を強化するほか、同社の強みを発揮できる分野に製品を絞り込む方針。調達や製造のあり方も見直す意向だ。
\Nordexは業界で世界11位のメーカー。SiemensやGeneral Electric（GE）に比べると企業規模が大幅に小さいため、巨額の資金を要する洋上風力発電事業は展開せず、すでに経営資源を陸上風力発電分野に絞り込んでいる。今後は風力の弱い地域に適した製品を強化する意向で、7月には発電容量2.4メガワットの新製品「N117」の量産を開始した。
\調達に関しては取引先を見直すほか、製品開発に部品メーカーを深く関与させる体制を構築。製造コストを引き下げる意向だ。
\同社は2011年決算の営業損益（EBIT）が,970万ユーロの赤字となり、前年の黒字（4,010万ユーロ）から大幅に悪化した。今年は売上高営業利益率（EBITベース）で1～3％を確保する目標。中期的には5％の実現を視野に入れている。
\売上高も今後4～5年で今年の10億～11億ユーロ（見通し）から15億ユーロへと拡大していく。ユルゲン・ツェシュキィ社長はアナリスト向け説明会で、厳しい環境下で同社が生き残るには15億ユーロ規模の年商が必要だとの認識を示した。
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