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2014/10/15

企業情報

アンダーアーマー―独市場に本格参入―

この記事の要約

スポーツ用品大手の米アンダーアーマーがドイツ市場に本格参入する。宣伝活動を活発に展開。今後3年でアシックス、プーマを抜いて同市場トップ3入りを果たす目標だ。独法人のアレックス・ブランク社長への取材などをもとに8日付『ハン […]

スポーツ用品大手の米アンダーアーマーがドイツ市場に本格参入する。宣伝活動を活発に展開。今後3年でアシックス、プーマを抜いて同市場トップ3入りを果たす目標だ。独法人のアレックス・ブランク社長への取材などをもとに8日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。

同社は1996年設立の比較的新しい企業で、急成長を続けている。売上高は過去23四半期連続で20%以上拡大。米国市場ではこの夏、アディダスを抜いてナイキに次ぐ2位に浮上した。ただ、同国以外では知名度が低く、売り上げに占める国外の割合は8%にとどまる。

ドイツ市場には6年前に進出した。この時はサッカー・ブンデスリーガのチーム、ハノーバー96のスポンサーとなったものの知名度は上がらなかった。また、販売面で代理店を利用したことも成功につながらなかった。

今回は販売を自ら展開する方針で、すでにミュンヘンに展示スペースを併設した独本社を設立した。従業員数は10人強で、今後増やしていく計画。

知名度の引き上げに向けてはすでにベルリン、ハンブルク、ミュンヘンなどの大都市で屋外広告スペースを獲得した。来年2月には大規模な広告キャンペーンを実施する。16年には再びブンデスリーガに属するチームのスポンサーとなるほか、ベルリンないしミュンヘンに初の直営店を開設する意向だ。

製品販売ではまずランニングとフィットネスに照準を合わせ、来年はサッカーも対象に加える。

スポーツ用品の共同仕入れ機関であるインタースポーツの役員はアンダーアーマーの製品がミリタリールックだと指摘したうえで、欧州で成功するにはファッション的な要素を取り入れる必要があるとの見方を示した。