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2015/2/18

企業情報

コメルツ銀行―大幅増益に、復配は見合わせ―

この記事の要約

独銀大手コメルツ銀行(フランクフルト)が12日発表した2014年12月期の営業利益は前期比40%増の10億2,200万ユーロと大幅に拡大した。貸倒引当金が前期の17億4,700万ユーロから11億4,400万ユーロへと減少 […]

独銀大手コメルツ銀行(フランクフルト)が12日発表した2014年12月期の営業利益は前期比40%増の10億2,200万ユーロと大幅に拡大した。貸倒引当金が前期の17億4,700万ユーロから11億4,400万ユーロへと減少したことが大きい。最終利益は前期(8,100万ユーロ)の7.4倍の6億200万ユーロへと急拡大した。

非中核事業(船舶・不動産・国家向け融資)の受け皿機関NCA(バッドバンク)で管理する資産は28%減の840億ユーロに縮小した。特に不動産融資と国家向け融資残高が大きく減少。それぞれ44%減の200億ユーロ、21%減の520億ユーロとなった。船舶融資残高は14%減の120億ユーロで、同行は16年末までに90億ユーロに圧縮したい考えだ。

12月末時点の狭義の中核自己資本比率(バーゼル3ベース)は9.5%で、1年前に比べ0.5ポイント改善した。

大幅増益を確保したにもかかわらず、同行は今年も配当を見合わせる考えを明らかにした。自己資本規制の強化に対応するためと説明している。