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2012/1/13

企業情報 - 自動車メーカー

ダイムラーと日産、4気筒エンジンの生産で協力

この記事の要約

ルノー・日産アライアンスと独自動車大手のダイムラーは8日、米テネシー州のデカードにある日産の工場で、メルセデス・ベンツとインフィニティのモデルに搭載する4気筒エンジンを生産すると発表した。2014年から生産を開始する予定 […]

ルノー・日産アライアンスと独自動車大手のダイムラーは8日、米テネシー州のデカードにある日産の工場で、メルセデス・ベンツとインフィニティのモデルに搭載する4気筒エンジンを生産すると発表した。2014年から生産を開始する予定で、生産能力は最大で年25万基となる予定。

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デカード工場で生産したエンジンは、米アラバマ州のタスカルーサにあるダイムラー工場で生産するメルセデス・ベンツの「Cクラス」に搭載される予定。メルセデス・ベンツブランドのエンジンが北米自由貿易協定 (NAFTA) 地域で生産されるのは初めてのケースになるという。日産のカルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者(CEO)は今回の提携について、「現地生産により為替リスクを軽減するとともに、北米事業を早急に強化することができる」と述べ、アライアンスとダイムラーの双方に利点がある「ウィン・ウィン」関係を構築できるメリットを強調した。

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デカード工場は1997年にパワートレインの生産を開始。現在は、米国で生産する日産およびインフィニティのモデル向けに4気筒、6気筒、8気筒エンジンを供給している。

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■ ダイムラーと日産、燃料電池の開発で協力も

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9日付けの『フィナンシャルタイムズ(ドイツ版、FTD)』紙によると、ダイムラーと日産は、燃料電池の開発における協力についても協議している。

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ダイムラーのトーマス・ウェーバー開発担当取締役は北米国際自動車ショー(デトロイトモーターショー)が開催されているデトロイトで、「燃料電池セルにおける協力について日産と極めて具体的に協議している」とFTD紙に明らかにした。

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ダイムラーは2014年に「Bクラス」の燃料電池車を欧州、アメリカ、アジア市場で発売する計画を明らかにしている。このため、日産との協力は2014年以降のモデルに関するものと見られている。

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ルノー・日産アライアンスとダイムラーは2010年4月に締結した提携関係を段階的に拡大している。4気筒エンジンにおける協力のほかにも、これまで、◇メルセデス・ベンツのコンパクトカー・プラットフォームをインフィニティに採用する◇スマートの電気自動車(EV)およびルノーのEV「トゥインゴZE」に、ダイムラーがドイツのカーメンツ工場で生産するEV用電池を供給する一方、ルノー・日産アライアンスはEV用モーターなどのエレクトロニクス部品を供給する――などで合意している。

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