独自動車大手のダイムラーは19日、ハンガリーのケチケメート工場で5月から第3シフトを導入すると発表した。同工場で生産するコンパクトカーの販売好調を受けた措置。ドイツでコンパクトカーを生産するラシュタット工場では2012年10月から3交代制を導入しているが生産が間に合わない状況にある。両工場では昨年、土曜日に特別シフトを導入するなどの増産体制を取っていた。
ダイムラーのコンパクトカーは「Aクラス」、「Bクラス」、4ドアクーペ「CLA」と3月15日に販売を開始したコンパクトSUV「GLA」の4モデルがある。このうちハンガリー工場では、2012年3月から「Bクラス」を生産しており、2013年1月には「CLA」も生産ラインに加わった。
ダイムラーのコンパクトカー販売は、2013年通期は前年比64.0%増の37万1,399台と好調で、今年2月単月では前年同月比27.4%増の2万8,211台を販売した。ダイムラーは、販売台数で独競合のBMWとアウディの後塵を拝しており、コンパクトカーはダイムラーの販売拡大に向けた戦略においてカギを握るとみられている。
また、ダイムラーはフィンランドの自動車受託生産メーカー、ヴァルメット・オートモーティブに「Aクラス」の生産を委託しており、ヴァルメットとは2013~2016年に「Aクラス」を10万台以上生産することで合意している。