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2014/3/28

一般・技術・その他 (旧)

データセンターの電源に使用済みEVバッテリーを活用へ

この記事の要約

欧州連合(EU)の欧州委員会はこのほど、データセンターのエネルギー効率化技術の開発プロジェクト「グリーンデータネット」に290万ポンドの補助金を交付することを決定した。 データセンターのサーバーは現在、欧州で消費されるエ […]

欧州連合(EU)の欧州委員会はこのほど、データセンターのエネルギー効率化技術の開発プロジェクト「グリーンデータネット」に290万ポンドの補助金を交付することを決定した。

データセンターのサーバーは現在、欧州で消費されるエネルギーの2%を占めている。2019年にはこの割合が5%に上昇すると予測されており、データセンターのエネルギー効率化は重要な課題となっている。グリーンデータネットは、電源管理を手がけるイートンが主導し、スイス連邦工科大学ローザンヌ校、日産自動車、ICTルーム、クレディスイス、仏原子力・代替エネルギー庁、トレント大学が参加するプロジェクトで、データセンターの再生可能エネルギー使用率を80%に引き上げ、平均PUE(データセンターやサーバールームの電力使用効率を表す指標)を現在の1.6~2.0から1.3に引き下げることを目指している。

同プロジェクトでは、使用済みの電気自動車(EV)バッテリーを電力貯蔵に活用することを視野に入れており、使用量の少ない時間帯に系統から電力を貯蔵し、需要の多い時間に戻す、いわゆる電力の「ピークカット」に活用する。日産のファンデルメール・コーポレートプランニング担当部長は『TechWeek』紙とのインタビューで、使用済みバッテリーの再利用は2020年ごろから可能になるとの見通しを示した。同部長によると、日産の「リーフ」が内蔵するバッテリーは約14年で寿命を迎え交換される。ただ、寿命を迎えたとはいっても電池容量は当初容量の24kWhの75%に相当する18kWhあり、蓄電用途などの再利用には十分だという。

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