独電力大手のRWEは9日、米国のカリフォルニア大学サンディエゴ校に設置した電気自動車(EV)用充電スタンド26基の運転を開始した。同校の再生可能エネルギー発電設備と充電スタンドおよび電気自動車をITシステムで連携し、再生可能エネルギーを有効に活用するための次世代電力網(スマートグリッド)に関する技術を実証試験する。プロジェクトは3年間実施する。
サンディエゴ校の敷地内には約4万5,000人が勉学や勤務・生活しており、電力需要の90%を太陽光発電や風力発電などの自家発電で対応している。今回のプロジェクトでは、独自動車大手ダイムラーの超小型車ブランドであるスマートの「フォーツー・エレクトリック・ドライブ」を使用して、日照量など自然条件によって発電量が左右される再生可能エネルギーを有効に利用するためのシステムを実証試験する。RWEが設置した充電インフラは国際規格ISO/IEC 15118の基準を満たしているという。
現地事業者との協力によりドライバー向けのウェブポータル「Kn Grid」も開発した。各車両には顧客番号が登録されており、充電スタンドで充電すると車両や充電量などを確認できる仕組みになっている。