欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2015/12/11

企業情報 - 自動車メーカー

BMW社長、電気駆動車やネットワーク化・自動運転に将来性=独紙インタビュー

この記事の要約

独高級車大手BMWのハラルド・クリューガー社長は独経済紙『ハンデルスブラット』(12月1日付)に掲載されたインタビュー記事の中で、ディーゼル車の将来性や電気自動車の開発、自動運転技術、自動車のネットワーク化などについて答 […]

独高級車大手BMWのハラルド・クリューガー社長は独経済紙『ハンデルスブラット』(12月1日付)に掲載されたインタビュー記事の中で、ディーゼル車の将来性や電気自動車の開発、自動運転技術、自動車のネットワーク化などについて答えた。

ディーゼル車については、フォルクスワーゲン(VW)の不正問題の影響は現時点ではBMWの顧客需要に影響を与えていないとしながらも、長期的な影響を見極めるには時期尚早であるとの見解を示した。

欧州ではBMWの販売の80%がディーゼル車である点については、ディーゼル車なしには欧州連合(EU)の2020年およびそれ以降の燃費・排ガス目標を達成できないとした上で、厳格化される法規制にディーゼル車が経済面で対応しきれなく時が将来来るだろう、と述べ、その時には電気駆動車(エレクトロモビリティー)が決定的な役割を担うとの見解を示した。

■ 電気駆動車と自動運転に将来性

クリューガー社長は『ハンデルスブラット』紙に対し、都市交通については2007年から戦略の定期的な検討課題になっていたと明らかにし、部門・分野を超えた小規模なユニットを形成して同問題に取り組んでいるとした。

長期的な視点では、都市交通では電気駆動車とネットワーク化に将来性があると述べ、具体例として、デンマークのコペンハーゲンでBMWが400台の電気自動車「i3」を投入して実施しているカーシェアリングサービスについて言及した。同市では1つのチケットで近距離交通とカーシェアリング、レンタサイクルサービスを相互利用できるシステムを構築したという。

また、自動運転については、段階的に実用化を進めていく意向とした。まずはBMW「7シリーズ」ですでに実用化しているような自動駐車から始まり、次は立体駐車場の入り口で車両から降りると自動運転で駐車するシステム、高速道路での自動運転へと発展していくとの見方を示した。

インターネット検索大手グーグルが主導するアンドロイドOSの車載機器での利用を推進する団体「オープン・オートモーティブ・アライアンス(OAA)」にBMWが参加していない理由については、顧客の個人データの保護を重視しているため、と回答した。

例えば走行中に最寄りのレストランを勧めるといったサービスは技術的に可能だが、顧客の個人データをそのようなサービスに利用して良いかを顧客自身が積極的に決めることができなければならない、と述べた。

企業情報 - 自動車メーカー
企業情報 - 部品メーカー
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |