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2015/6/12

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Corri‐Doorプロジェクト

この記事の要約

仏電力公社(EDF)が主導して実施している電気自動車用急速充電設備の普及促進プロジェクト。2015年12月までにフランス国内の高速道路沿いおよびショッピングセンターの近くに200カ所の急速充電設備を整備する計画。80キロ […]

仏電力公社(EDF)が主導して実施している電気自動車用急速充電設備の普及促進プロジェクト。2015年12月までにフランス国内の高速道路沿いおよびショッピングセンターの近くに200カ所の急速充電設備を整備する計画。80キロメートル間隔で急速充電設備を整備することにより、電気自動車による都市間交通など長距離走行を楽しめるようにする。

プロジェクト予算は970万ユーロ。欧州連合(EU)が「汎欧州運輸ネットワーク(TEN−T)」 の一環として支援している。

 

5月29日には、高速道路A13号線のBosgouet NordおよびA4号線のTardenois Nordのサービスステーションにそれぞれ設置した充電ステーションが利用できるようになった。

今回のプロジェクトでは、高速道路運営会社のSANEFグループ(SANEF、SAPN)、オートルート・パリ・ライン・ローヌ(APRR)、ヴァンシ・オートルート(ASF、COFIROUTE、ESCOTA)が運営する高速道路のサービスステーションおよびショッピングセンターの近くに充電設備を設置する。

 

ドライバーが高速道路で休憩している間に充電できることを目指しており、30分以内にバッテリー容量の80%を充電できるという。充電規格はチャデモ方式(CHAdeMO)、コンボ方式(Combo2)、AC充電器が装備されており、すべての市販EVが充電できるマルチスタンダード式の急速充電設備となっている。

 

充電料金は、EDFグループの子会社であるソデトレ(Sodetrel)が発行する「ソデトレ・パス」などを使って決済することができる。「ソデトレ・パス」はソデトレのウェブサイト(sodetrel-mobilite.fr)または高速道路のサービスステーションで販売している。

 

また、フランスの技術系高等教育機関であるパリテクは、充電設備の利用状況などに関する情報を収集・分析する。具体的には、◇充電サービスに対するユーザーの期待感◇経済的潜在性および事業モデル◇欧州における相互接続や相互運用が可能な充電インフラの整備――などについて考察する。

 

当該プロジェクトで設置する充電器はフランス製で、EDFの再生可能エネルギーで発電した電力が供給される。また、欧州自動車大手のルノー、日産、BMW、フォルクスワーゲンもプロジェクトに参加している。

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