独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)傘下のスウェーデン商用車大手スカニアは2016年2月から同社のハイブリッド・トラック2台を使用して独電機大手のシーメンスが開発した架線給電システム「eHighway」の実証試験を実施すると発表した。路面電車やトローリーバスのように架線からトラックに電力を供給することにより、一定区間で排ガスによる大気汚染を防止したり、化石燃料への依存を低減することができる。
現在、イェヴレボリ~スツールビク間に2 キロメートルの試験ルートを整備しており、同ルートにスカニアのディーゼルハイブリッド貨物輸送トラック2台を投入走行する。架線が整備されていない区間ではディーゼル燃料で走行することができる。スカニアとシーメンスは2013年からベルリン郊外の研究施設で同技術の試験を実施してきたという。
プロジェクト予算は7,700万スウェーデンクローナ。経済界や自治体が4,800万クローナを支援する。スウェーデンの公的機関、民間企業、研究機関が協力する官民パートナーシッププロジェクトの一環として実施される。
シーメンスは米カリフォルニア州でも「eHighway」の実証試験を実施するための認可を取得しており、2015年7月から1年間、実証試験を実施することになっている。
(1SKE=15.01JPY)