欧州連合(EU)が支援する自動車事故自動通報システム「eコール」の導入に向けたプロジェクト。2011年1月~2013年12月まで実施される3年間の大型プロジェクトで、クロアチア、チェコ、フィンランド、ドイツ、ギリシャ、イタリア、オランダ、ルーマニア、スウェーデンのEU加盟9カ国が参加している。
\ \eコールは事故が起きると車内に装備された発信装置が作動し、域内共通の緊急通報用電話番号「112」につながって緊急サービスセンターに車両の位置情報を通報する仕組み。緊急センターは位置情報を基に迅速に救急隊を派遣することができ、従来に比べて事故発生から救助までの時間が大幅に短縮される。EUは交通事故による死亡者を半減させることを目指しており、eコールの導入とその効果に期待を寄せている。
\ \eコールは、国境を越えてもローミングサービスを通して欧州全域で機能しなければならず、HeEROではパイロットプロジェクトを通して得られたノウハウを安定したシステムの構築に生かしていく。
\ \独業界紙『オートモービルインダストリー』によると、ドイツでは、3月初めからハノーバー空港で乗用車10台を使ってeコールシステムを実証試験している。手動で通報システムを作動させ、緊急センターと通話できるかなどをテストする。同システムでは、NXPのテレマティクスモジュール「ATOP(Automotive Telematics On-board Unit Platform)」を採用しているという。
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