2010/5/17

環境・通信・その他

加盟国が動物実験規制強化で合意、チンパンジーなど利用禁止に

この記事の要約

EU加盟国は11日開いた総務理事会で、動物実験の規制を強化するEU指令案について合意した。チンパンジーなど大型類人猿を使った実験の原則禁止などを盛り込んだ内容。欧州議会の承認を経て成立となる。\ 指令案では、動物実験は他 […]

EU加盟国は11日開いた総務理事会で、動物実験の規制を強化するEU指令案について合意した。チンパンジーなど大型類人猿を使った実験の原則禁止などを盛り込んだ内容。欧州議会の承認を経て成立となる。

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指令案では、動物実験は他の実験方法を確立することにより、できる限り廃止すると規定。チンパンジー、ゴリラ、オランウータンなどの大型類人猿については、実験に使用することは原則として禁止される。ただし、これらの種族自体の存続が危ぶまれる事態や人間の生命を脅かす新たな疾病が発生した場合などは、加盟国の判断で例外的に実験への使用が認められる。

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このほか他の動物の実験利用についても、◇野生のものを捕獲して使うことを原則禁止する◇使用数は必要最小限にとどめる◇動物に与える苦痛を最小限に抑える――といった厳しい規制が設けられる。

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EUでは化粧品開発での動物実験が2009年から原則禁止されている。新規制導入により、あらゆる分野で動物実験が厳しく制限されることになる。欧州議会は9月頃に指令案の採決を行う見通しだ。

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