2010/5/17

欧州ビジネスウオッチ

テレフォニカ、ヴィーヴォ買収を提案

この記事の要約

スペイン通信最大手テレフォニカは11日、ブラジル最大の携帯電話サービス会社であるヴィーヴォの買収をポルトガルテレコム(PT)に提案したと発表した。テレフォニカとPTは、ヴィーヴォの株式60%を保有する持ち株会社ブラジルセ […]

スペイン通信最大手テレフォニカは11日、ブラジル最大の携帯電話サービス会社であるヴィーヴォの買収をポルトガルテレコム(PT)に提案したと発表した。テレフォニカとPTは、ヴィーヴォの株式60%を保有する持ち株会社ブラジルセルに折半出資しており、テレフォニカは同社に対するPTの株式持ち分を57億ユーロで取得する。これに対してPTの取締役会は同日、一方的な提案として全会一致で拒否した。

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ヴィーヴォはブラジルの携帯電話サービス市場で30%のシェアを持つ。テレフォニカはブラジルセルを完全傘下に収め、ヴィーヴォの経営権を単独で握ることで、大きな収益源となっている中南米事業を強化したい考えだ。しかし、PTにとってもヴィーヴォは重要事業であることから、同社は長期的戦略に反するとして買収提案をはねつけた。これを受けて、テレフォニカが買収価格を引き上げるかどうかが焦点となる見通しだ。

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