2013/2/18

総合 –EUウオッチャー

仏政府のトルコ政策が転換、EU加盟交渉再開に同意

この記事の要約

フランスのファビウス外相は12日、トルコのダーヴトオール外相とパリで会談し、凍結状態にあるEUとトルコの加盟交渉の再開に仏政府が応じる用意があることを明らかにした。フランスはサルコジ政権時の対トルコ強硬路線から方針転換し […]

フランスのファビウス外相は12日、トルコのダーヴトオール外相とパリで会談し、凍結状態にあるEUとトルコの加盟交渉の再開に仏政府が応じる用意があることを明らかにした。フランスはサルコジ政権時の対トルコ強硬路線から方針転換した形となる。

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トルコとEUは2005年に加盟交渉を開始した。しかし、トルコによるキプロス(ギリシャ系の南キプロス)の国家承認拒否や、イスラム教国であるトルコの加盟に強いドイツ、フランスなどが強く反対していることから交渉は難航。35に上る交渉項目のうち交渉開始にこぎ着けたのは13項目にとどまり、完了したのは1項目だけという状態にある。モノの自由な移動、金融サービス、農業、運輸など重要8項目の交渉は、トルコがEU加盟国であるキプロスの航空機、船舶に空港・港湾を開放していないことへの制裁措置として凍結されていることもあって、新たな項目での交渉開始は2010年6月からストップしている。

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ファビウス外相はダーヴトオール外相との会談で、フランスが交渉開始に反対してきた5項目のうち、「地域政策」について開始を支持する意向を表明した。 

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EU主要国であるフランスの態度軟化によって、EUとトルコの加盟交渉が久々に前進する可能性が出てきたようだ。

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