2013/3/11

総合 –EUウオッチャー

欧州中銀が金利据え置き、再利下げを協議も見送り

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は7日に開いた定例政策理事会で、ユーロ圏17カ国に適用される最重要政策金利を現行の年0.75%に据え置くことを決めた。金利据え置きは8カ月連続。ユーロ圏でインフレ圧力が弱まる中、理事会では利下げも検 […]

欧州中央銀行(ECB)は7日に開いた定例政策理事会で、ユーロ圏17カ国に適用される最重要政策金利を現行の年0.75%に据え置くことを決めた。金利据え置きは8カ月連続。ユーロ圏でインフレ圧力が弱まる中、理事会では利下げも検討されたが、最終的に当面は様子を見守る方針で一致した。

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ユーロ圏は昨年10-12月期に0.6%のマイナス成長となり、下げ幅は前期の0.1%から大きく膨らんだ。ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、欧州債務危機の改善などによって景気の回復が見込まれるものの、短期的には個人消費、設備投資の低迷、雇用悪化が続くため、回復は2013年下期にずれ込むとの見通しを表明。同日発表の内部経済予測で、2013、14年の予想成長率をそれぞれマイナス0.5%、プラス1%とし、前回(12月)の同0.3%、1.2%から下方修正したことを明らかにした。

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その上で同総裁は、ユーロ圏の2月のインフレ率がECBの上限目標値である2%を割り込んだことに触れ、理事会で追加利下げを協議したことを明らかにすると同時に、「必要な限り緩和的状態を維持する」と述べ、今後も景気動向をにらみながら追加利下げを検討していく姿勢を示した。

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