2013/7/1

産業・貿易

中国がEU産化学物質に反ダンピング措置、トルイジンに最大36.9%

この記事の要約

中国商務省は6月27日、EUから輸入される化学物質のトルイジンに対して、最大36.9%の反ダンピング(不当廉売)関税を課すと発表した。28日から5年間にわたり同措置が適用される。\ トルイジンは主に染料、医薬品、殺虫剤な […]

中国商務省は6月27日、EUから輸入される化学物質のトルイジンに対して、最大36.9%の反ダンピング(不当廉売)関税を課すと発表した。28日から5年間にわたり同措置が適用される。

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トルイジンは主に染料、医薬品、殺虫剤などの原料として使用されている。商務省は昨年6月から進めていた反ダンピング調査の結果、EUから輸入されるトルイジンが国内メーカーに損害を与えていると判断した。独ランクセスには19.6%、その他のメーカーには36.9%の税率が適用される。

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EU・中国間ではこのところ貿易摩擦が深刻化している。EUは6月初め、中国製の太陽光パネルに対し、暫定的な反ダンピング関税を課すことを正式決定。当面は税率を11.8%に抑えて交渉による解決を目指すものの、この間に中国側が是正に応じなければ8月6日から47.6%に引き上げる方針を示している。これに対し、中国側は今月5日、EU産ワインに対する反ダンピング調査の開始を発表。さらに富裕層の間で需要が高まっているEU製の高級車に関しても、商務省に対して反ダンピング調査の要請があったとされる。

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