2014/6/25

ロシア

ウラルカリが生産計画を下方修正

この記事の要約

世界最大の炭酸カリウム(以下:カリ)メーカー、ウラルカリのディミトリー・オシポフ社長は19日、2014年のカリ生産量を当初計画から8%引き下げ1,100万トンにすると発表した。供給過剰で市場価格が下落していることを受けた […]

世界最大の炭酸カリウム(以下:カリ)メーカー、ウラルカリのディミトリー・オシポフ社長は19日、2014年のカリ生産量を当初計画から8%引き下げ1,100万トンにすると発表した。供給過剰で市場価格が下落していることを受けた措置で、生産調整を通して需給と価格の安定を図る。ブルームバーグ通信が報じた。

ウラルカリは昨年7月、事業方針をめぐる対立などからベラルーシの同業ベラルーシカリとの合弁を解消。市場シェア獲得に向けフル操業体制を敷く方針を表明した。これをきっかけに世界のカリ市場は混乱に陥り、1トン当たりの価格は7月の400ドルから12月には310ドルにまで下落した。現在の価格は350ドル前後まで回復しているものの、依然として1年前の水準を下回っている。

オシポフ社長は今月初め、ブルームバーグ通信に対し「市場シェアは大切だ。しかし、価格下落は我々の望むところではない」と発言し、生産量引き下げを示唆していた。

同社が19日発表した2014年1-3月期決算の売上高は前年同期比16.8%増の8億6,200万ドルに拡大したものの、カリ価格が大きく下がったため、生産量(38%増の290万トン)に比べ小幅な伸びにとどまった。国内の農業生産者向け供給価格(FCA)は1トン当たり平均153ドルで、前年同期(315ドル)の半分以下に下落。国外向けも同313ドルから215ドルへと下がった。