国際コンサルティング大手ブーズ・アンド・カンパニーが24日発表した企業の研究開発(R&D)投資に関する調査レポートによると、世界大手企業1,000社のR&D投資は昨年5,500億ドルとなり、前年に比べ9.3%増加した。世界的に景気が冷え込んだ09年には3.5%減少したが、景気回復を追い風に上向いた格好。独企業の投資額は8.9%増の386億ドルで、伸び率は世界平均をやや下回った。世界R&D投資額全体に占める割合は0.6ポイント減の7%だった。
\企業別の投資額ではスイスの製薬会社ロシュが96億4,600万ドルで最多。2年連続でトップに立った。2位はファイザー(94億1,300万ドル)、3位はノヴァルティス(90億7,000万ドル)と、製薬会社が上位3位を独占している。
\世界のR&D投資規模が最も大きい業界はIT・エレクトロニクスで、全体の28%に上った。2位は製薬(22%)、3位は自動車(15%)だった。
\独企業ではフォルクスワーゲン(VW)の14位が最高。以下、シーメンス(20位)、ダイムラー(26位)、BMW(30位)、バイエル(31位)が続いた。対象となった1,000社のうち独企業は46社だった。
\新興国の企業も着実に追い上げており、BRICs諸国では中国石油天然気(中国、73位)、Petroleo Brasileiro(ブラジル、119位)、ガスプロム(ロシア、144位)、タタ・モーターズ(インド、395位)などがランクインした。
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