ドイツ電力業界の動き

高効率ガス発電所が開所直後に稼働停止

ノルウェー国営電力大手スタットクラフトは13日、ヒュルト(ケルン近郊)のクナップザック化学工業団地でガスコンバインドサイクル(GTCC)発電所「Knapsack II」の開所式を行った。同発電所は世界最高水準の発電効率を […]

送電網敷設へ向けて住民からの出資募集を開始

ドイツ北部のシュレスヴィヒ・ホルシュタイン州は14日、高圧送電網の敷設に対する住民からの出資受付を開始した。対象となるのは北海沿岸に設置する全長150キロメートルの送電線で、2018年から送電を行う予定だ。高圧送電網に住

自家発電の利用家屋が増加、太陽光は6年で3倍に

太陽電池などの自家発電システムを利用する家屋が増えている。ライン・ヴェストファーレン経済研究所(RWI)と市場調査会社Forsaが13日に発表した共同調査レポートで明らかにしたもので、太陽熱発電の導入比率は2006年から

Eon SE―カナダからLNG調達へ―

エネルギー大手の独Eonがカナダ企業Pieridae Energyから液化天然ガス(LNG)の供給を受ける。Pieridaeが3日発表し、Eonが追認した。地政学リスクが大きいロシア産天然ガスへの依存度を引き下げることが

Eon SE―ブラジル提携先への出資36%に引き上げ―

エネルギー大手の独Eon(デュッセルドルフ)は5月29日、戦略提携するブラジルの同業MPXへの出資比率を従来の10%から36.1%に引き上げると発表した。欧州域外の事業を強化する戦略の一環。タイセン社長は同戦略を批判する

季節外れの寒波で大規模停電寸前に

3月後半に欧州を襲った寒波の影響でドイツが大規模停電の危機に直面していたことが、送電網監督当局(BNetzA)が連邦議会(下院)と連邦参議院(上院)の議員からなる政治審議会に送付した報告書で明らかになった。特に深刻だった

港湾業界、洋上風力発電向け輸送需要に期待

ドイツの港湾業界が、洋上風力発電(オフショアウィンドパーク)の市場拡大に伴う設備の運搬・積み込み需要に大きな期待をかけている。欧州債務危機を受けて物流需要が後退しているうえ、ロッテルダムやアントワープなどの競合港との激し

深夜電力暖房、2020年以降も利用可に

独連邦議会(下院)は17日、節電法の改正案を与党の賛成多数で可決した。割安な深夜電力を利用した蓄熱暖房機を2020年以降も利用できるようにすることが柱。これまでは同年以降、全面的に禁止することになっていた。 \ 深夜電力

Eon SE―提携で事業拡大へ―

エネルギー大手の独Eon(デュッセルドルフ)は他社との提携を通して事業を拡大していく方針だ。投資資金が少なくてすむためで、特にリスクが大きい再生可能エネルギー分野では提携を重視する。他社との合併は念頭にない。マルクス・シ

RWE AG―ポーランドにバックオフィス業務センター設置へ―

電力大手の独RWE(エッセン)は15日の決算発表で、ポーランド南部のクラクフにバックオフィス業務センターを設置する計画を明らかにした。人事、財務などクロスオーバー型の業務を移管。ポーランドの低い人件費を活用してコストを削

MVV Energie AG―ロンドン近郊にバイオマス発電所―

エネルギー大手の独MVV Energie(マンハイム)は15日、ロンドン近郊の工業港Ridham Dockにバイオマス発電所を建設すると発表した。同社が国外にバイオマス発電施設を設置するのは初めて。ミュラー社長は政治・法

Windreich GmbH―従業員削減へ―

風力発電パークの開発・運営を手がける独Windreich(ヴォルフシュルーゲン)が従業員数を削減する。経営不振を受けて事業を大幅に整理するためで、全従業員(計130人)の6分の1を解雇する。創業者のヴィリー・バルツ社長が

モロッコのソーラー発電施設、デザーテックは「蚊帳の外」

モロッコ中部の都市ワルザザートで10日、大規模太陽熱発電施設の起工式が行われた。同発電所にはドイツから復興金融公庫(KfW)などが資金支援の形で参画しているが、発電する電力はすべて国内で消費され、欧州には輸出されない。独

再可エネ助成負担の軽減、適用企業数が今年は2倍以上に

再生可能エネルギー電力の助成金負担の軽減措置を受ける企業が今年は2,262社となり、昨年(979社)の2倍以上に増えたことが、連邦経済・貿易管理庁が7日に公開したデータで明らかになった。軽減措置の適用基準を現政権が緩和し

採算悪化の高効率ガス発電所、稼働続行が決定

世界最高水準の発電効率を誇るガス発電所「Irsching」(バイエルン州中部フォーブルク)は今後も運転を続ける見通しだ。再生可能エネルギー発電の優遇策を受けて採算が合わなくなり、出資者は停止方針を示していたものの、電力供

再可エネ助成負担の軽減策、下院選前の成立を政府が断念

再生可能エネルギー電力の助成に伴う消費者負担の軽減策を9月の連邦議会(下院)選挙前に成立させる計画を連邦政府が断念したことが21日、分かった。州政府と連邦政府の立場が大きく隔たっているためで、政府の広報担当者はメディアの

PNE Wind AG―競合WKN買収へ―

風力発電プロジェクト会社のPNE Wind(クックスハーフェン)は19日、競合WKNを買収すると発表した。大きなシナジー効果が見込めるため。買収しても市場を独占するには至らないため、独禁当局の承認を得られるとみている。

カルテル制裁金を裁判所が引き上げ

違法なカルテルを理由に総額1億8,000万ユーロの制裁金支払いを連邦カルテル庁から命じられたガス会社5社と傘下のガス輸送会社が命令を不服として起こしていた係争で、デュッセルドルフ高等裁判所が昨年8月の判決で制裁額を計2億

「石炭輸入で現地労働者への配慮が不十分」

非政府組織(NGO)のFIANとurgewaldは17日、独電力業界の石炭輸入に関するレポートを発表した。両NGOはレポートのなかで、発電用瀝青炭の主要輸入先であるコロンビアやロシアでは、しばしば現地労働者や住民の人権が

最終保管所選定のロードマップで国と州が合意

ドイツのアルトマイヤー連邦環境相と国内16州政府、および左翼党を除く連邦議会会派は9日、国内の原子力発電所で発生した高濃度放射性廃棄物の最終保管地の選定に向けた基本問題を、連邦議会(下院)と連邦参議院(州政府の代表で構成

Flexstrom AG―経営破たん―

独立系エネルギー販売事業者のFlexstrom(ベルリン)は12日、会社更生手続きの適用を裁判所に申請したと発表した。同社に対する批判的なメディア報道を受け、顧客の支払いが悪化したほか、顧客への電力供給を引き受ける地域エ

RWE

エネルギー大手の独RWEは14日、「ナブッコ・ガスパイプライン」計画の出資分(16.6%)を3月1日付で同業の墺OMVに売却したと発表した。これにより同計画からの撤退が完了した格好。取引金額は公表していない。ナブッコはカ

高圧送電網の許認可権限を州から連邦に移管

独連邦政府と州政府の代表は21日、原子力発電の廃止を前倒して再生可能エネルギーの普及を加速する「エネルギー転換政策」の実施に伴う問題点を協議した。中心テーマとなったのは高圧送電網の敷設と再生可能エネルギー法(EEG)改正

ガス供給、基本料金の条項を特別料金に適用は「不当」

家庭向けガス料金値上げをめぐる係争で欧州連合(EU)の欧州司法裁判所(ECJ)は21日、他のガス供給会社からの切り替えや付加的サービスなどの特別供給契約に対し、基本供給契約で認められている値上げ条項を適用することは認めら

Wintershall Holding GmbH―RWE Dea買収に関心―

BASFの石油・天然ガス採掘子会社Wintershall(カッセル)がエネルギー大手RWEの採掘子会社RWE Deaの買収に関心を示している。Wintershallのライナー・ゼーレ社長は12日の年次記者会見で、「魅力あ

Verbundnetz Gas AG―ガス小売事業に参入―

独天然ガス卸大手のVerbundnetz Gas(VNG、ライプチヒ)は18日、ガス小売事業者Goldgasを投資ファンドbluOから完全買収し小売事業に参入すると発表した。取引金額は非公開。 \ Goldgasはドイツ

ノルウェー国営電力が独のガス発電所を停止

ノルウェー国営電力大手のスタットクラフトは14日、独北部のランデスベルゲンにあるガス発電所の操業を停止すると発表した。設備が老朽化しているため、天然ガス価格が高騰している現状では採算が取れないと事情を説明している。再生可

蘭送電大手テネットが部分民営化を検討

蘭国営送電会社テネットは13日、部分民営化を検討していると発表した。オランダ国内の送電能力を強化するため2年以内に50億ユーロの資金が必要となるためで、年内に最終決定を下す。 \ 資金調達法の方法としては国の追加出資もあ

Wintershall GmbH―カタールでガス田発見―

BASFの石油開発子会社Wintershall(カッセル)は11日、カタールで天然ガス田を発見したと発表した。同社の石油・天然ガス開発地域はこれまでロシア、北海、北アフリカ、南アメリカ、カスピ海地域に限られており、今回の

Vattenfall AB―人員削減へ、独を中心に2,500人―

スウェーデン国営エネルギー大手Vattenfall(ストックホルム)は6日、コスト削減計画を発表した。事業見通しの悪化を受けた措置で、投資を抑制するほか、従業員およそ2,500人を削減する。 \ 人員整理はドイツが1,5

老朽暖房による無駄な出費は年1000ユーロ

国際冷暖房・衛生設備・空調専門見本市(ISH、3月12~16日)の開催に合わせてフランクフルト見本市社が発表した暖房設備に関するアンケート調査で、国内の1戸建て住宅の暖房・温水費が1年当たり平均2,500ユーロに達するこ

高効率ガス発電所、採算悪化で稼働停止の危機に

世界最高水準の発電効率を誇るガス発電所「Irsching 5」(バイエルン州中部フォーブルク)が営業運転開始から3年足らずで稼働停止の危機に直面している。再生可能エネルギー発電の増加で運転停止時間が増え採算性が悪化してい

地域暖房7社をカルテル庁が捜査、価格つり上げ容疑で

ドイツ連邦カルテル庁は7日、地域暖房事業者7社を対象に独禁法上の捜査を開始したと発表した。昨年8月に終了した調査の結果、これら企業が合わせて約30の地域で不当に高い料金を徴収している容疑が強まったためと説明している。 \

RWE AG―石油・ガス開発事業から撤退へ―

エネルギー大手の独RWE(エッセン)は5日、石油・天然ガス田の探鉱・開発を手がける子会社RWE Deaの全株式を売却する方針を発表した。売却により債務を圧縮するほか、中核事業での投資力を強化する狙い。メディア報道によると

Vattenfall

スウェーデンのエネルギー大手Vattenfallがドイツ事業から部分撤退するとの観測が浮上している。『dagens industri』紙が1日付で報じたもので、二酸化炭素(CO2)排出量の多い石炭発電所を放出し、排出権コ

ジルト島沖風力パークの稼働が1年遅れに

ジルト島(北海)沖合の風力発電パーク、Sylwin 1の稼働開始時期が当初予定よりも1年遅い2014年秋にずれ込むことが確実となった。海上に設置する同パーク用高圧直流(HVDC)転換プラットフォームの建設計画を大幅に変更

老朽原発一時停止、州政府命令は「違法」

福島原発事故を受けてヘッセン州当局がビブリス原発の一時停止を命じたことは不当として同原発を運営する電力大手RWEが州政府を相手取って起こしていた裁判で、カッセル州行政裁判所(高等裁判所)は2月27日、政府の対応は法規に抵

Alstom S.A.―海底送電ケーブル敷設を初受注―

重電大手の仏Alstom(ルヴァロワ・ペレ)は2月26日、ドイツの北海・フリースランド諸島沖に建設予定の洋上風力発電パーク「DolWin3」と陸地を結ぶ海底送電ケーブルの敷設を、高圧送電網大手のTennetから受注したと

Wintershall

アルゼンチン政府は21日、独化学大手BASFの石油開発子会社Wintershallと石油メジャーの仏Totalが同国で天然ガスを共同採掘すると発表した。今後5年間でそれぞれ約8億ユーロを投資、1日当たり1,200万立法メ

サウジの再可エネ政策をDesertecが支援へ

北アフリカ、中東に太陽熱などの発電施設を建設し電力を欧州に供給する「デザーテック」プロジェクトの管理・運営機関Desertec Foundationは20日、サウジアラビアの再生可能エネルギー政策を支援すると発表した。サ

エネルギー大手RWEでベア合意

独サービス労組Verdiと建設・化学・エネルギー労組IG BCEは25日、エネルギー大手RWEとの間で新しい労使協定を結ぶことで合意したと発表した。両労組はRWEの競合エーオンとの間でも今月上旬にベア合意しており、独エネ

再可エネ電力負担の抑制案を政府が発表

ドイツのアルトマイヤー連邦環境相とレスラー連邦経済相は14日、再生可能エネルギー法(EEG)の改正原案を発表した。助成に伴う消費者などの負担が急速に高まったことを受けた措置で、再可エネ電力の買い取り価格引き下げと、企業に

洋上風力発電パーク、ジルト島沖合に建設へ

デンマークの年金ファンドや独シーメンスなどの投資家からなるコンソーシアムは8日、ドイツ最北ジルト島の西32キロの海域に風力発電パークButendiekを建設すると発表した。海底送電網の敷設が遅れるなどして発電した電力を供

電力大手エーオンでベア合意、スト回避へ

独サービス労組Verdiと建設・化学・エネルギー労組IG BCEは6日、エネルギー大手エーオンとの間で新しい賃金協定を結ぶことで合意したと発表した。これにより独エネルギー業界初の無期限ストライキは回避された。 \ 賃金を

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