独自動車大手ダイムラーは1月27日、今夏から高級車部門メルセデスベンツのSUV「Rクラス」の生産を軍用車などを手がける米AMゼネラルに委託すると発表した。米アラバマ州タスカルーサ工場で新型車の生産を開始するのに伴う措置。
タスカルーサ工場では現在、Rクラスと「GLクラス」、「Mクラス」と新型「Cクラスセダン」を生産している。昨年の生産台数は21万5,000台だった。同工場では今夏から新型SUV「GLEクーペ」の生産がスタートすることから、負担を軽減するためRクラスの生産をインディアナ州サウスベンドにあるAMゼネラルの工場に移管する。AMゼネラルは大型車両や軍事用車両の生産を主に手がけており、「ハマー」や「ハンヴィー」の製造元として広く知られている。メルセデス・ベンツ・カーズのシェーファー製造・サプライチェーンマネジメント担当部長は、今後は成長戦略の一環として製造委託を積極的に活用していく方針を明らかにした。
メルセデスベンツは2015年を「SUVの年」と位置付けている。ダイムラーのツェッチェ会長は先ごろ、年内にGLEクーペを含め計4車種の新型SUVを投入すると明らかにした。