2010/1/4

総合 –EUウオッチャー

ユーロ圏経済、なお先行き不透明=欧州委報告書

この記事の要約

欧州委員会は12月21日公表したユーロ圏の四半期経済報告書で、景気回復は「力強さを増す」との見通しを示した。だた、雇用悪化に歯止めがかからないことなどから、「先行きは不透明」として慎重な姿勢を崩さなかった。\ ユーロ圏の […]

欧州委員会は12月21日公表したユーロ圏の四半期経済報告書で、景気回復は「力強さを増す」との見通しを示した。だた、雇用悪化に歯止めがかからないことなどから、「先行きは不透明」として慎重な姿勢を崩さなかった。

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ユーロ圏の域内総生産(GDP)は2009年7-9月期に前期比0.4%増となり、景気後退を脱して6四半期ぶりにプラス成長を記録。欧州委は11月初めに発表した秋季経済予測で、09年通年の成長率はマイナス4%となるものの、2010年は0.7%、2011年は1.5%のプラス成長になると予想した。

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欧州委は今回の報告書で、景気回復は穏やかなペースながらも続くとした上で、現在の回復が世界各国の政府による経済対策に支えられたもので、「それらは、いつかは縮小せざるを得ない」として、一時的な景気対策の効果には限界があると指摘。さらに、内需の柱である個人消費を左右する雇用市場に、失業率の増加で改善の兆しがみえない点に懸念を示し、「2010年は依然として強い不透明感が残り、景気回復が後退する可能性も否定できない」と述べた。

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