2010/10/18

総合 –EUウオッチャー

EUがイランに核協議開催を提案、6カ国との交渉再開を目指す

この記事の要約

欧州委員会は14日、アシュトン外交安全保障上級代表(EU外相)がイランに対して、11月半ばにウィーンで3日間の日程で核協議を行うことを提案したと発表した。これを機に米英中仏露独の6カ国との交渉再開につなげたい意向だが、イ […]

欧州委員会は14日、アシュトン外交安全保障上級代表(EU外相)がイランに対して、11月半ばにウィーンで3日間の日程で核協議を行うことを提案したと発表した。これを機に米英中仏露独の6カ国との交渉再開につなげたい意向だが、イランからは回答が得られていないという。

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ウラン濃縮活動を続けるイランと6カ国の協議は昨年10月に凍結。今年6月には国連安全保障理事会でイランに対する4回目の制裁が決議され、その後に米国やEUはじめ主要国が独自制裁を発動した。これに対してイランのジャリリ最高安全保障委員会事務局長は7月初め、アシュトンEU外相に書簡で協議再開を呼びかけ、モタキ・イラン外相も今月9日、10月末または11月初めに6カ国と協議を開催する用意があると表明していた。

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ただ、アフマディネジャド大統領は、協議には幅広い国を加えることのほか、各参加国がイランへの友好を求めるのか敵意を持つのかを明示するとともに、イスラエルの核武装疑惑に対する見解を示すという条件を提示した。これについて米欧各国では、イランが協議の主題をはぐらかすことで核開発の時間かせぎを狙ったものとの懸念が出ている。またイラン外務省の報道官は、EUのソラナ前共通外交・安全保障上級代表を比較してアシュトンEU外相は交渉に対して積極的な姿勢を示していないとの批判を展開している。

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