2010/10/25

総合 –EUウオッチャー

東欧縦断高速道路の建設計画、ブルガリアなど3カ国が新たに参加

この記事の要約

ブルガリア、ルーマニア、ギリシャの3カ国は22日、バルト海沿岸から東欧諸国を縦断してギリシャに至る高速道路の建設計画「バイア・カルパチア」に関する合意文書に署名した。ポーランドなどが進める同プロジェクトの参加国はこれで7 […]

ブルガリア、ルーマニア、ギリシャの3カ国は22日、バルト海沿岸から東欧諸国を縦断してギリシャに至る高速道路の建設計画「バイア・カルパチア」に関する合意文書に署名した。ポーランドなどが進める同プロジェクトの参加国はこれで7カ国となり、20年の完成に向けて大きく前進しそうだ。

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バイア・カルパチアはポーランド、リトアニア、スロバキア、ハンガリーが2006年に立ち上げたプロジェクト。高速道路網を整備して東欧地域における人やものの移動を促進し、経済を活性化させることを目的としている。予定ルートには欧州で最も開発の遅れた地域が含まれており、費用の一部はEU予算で賄われる。

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ポーランドはこれまでにおよそ210億ズロチ(53億ユーロ)を投じて約800キロに及ぶ高速道路の建設を進めており、ルートの一部は完成している。リトアニアとハンガリーではすでに予定ルートの半分以上が完成しており、スロバキアでも年末までに全体の3分の1が完成する見通しになっている。

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ブルガリアなど3カ国の担当相は、ポーランド南部のワンツトで開かれた関係7カ国と欧州委員会の代表による会合で合意文書に署名した。ポーランドのグラバルチク・インフラ相は会議後の記者会見で、バイア・カルパチアは「欧州の統合を象徴する明確な証明」であり、東欧地域における物流や観光産業の活性化につながると指摘。スロバキアのフィゲル運輸相は高速道路網の整備によって「東欧が欧州の中心に近づく」と強調した。

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