2011/1/31

総合 –EUウオッチャー

スペインが年金改革法案を閣議決定、支給開始年齢の引き上げが柱

この記事の要約

スペイン政府は28日、年金支給開始年齢の引き上げを柱とする年金改革法案を閣議決定した。2013年から段階的に実施し、27年までに年金支給開始年齢を現在の65歳から原則67歳に引き上げる。\ スペインはユーロ危機の影響で信 […]

スペイン政府は28日、年金支給開始年齢の引き上げを柱とする年金改革法案を閣議決定した。2013年から段階的に実施し、27年までに年金支給開始年齢を現在の65歳から原則67歳に引き上げる。

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スペインはユーロ危機の影響で信用不安にさらされており、財政赤字の削減が急務になっている。サパテロ首相率いる社会労働党政権は年金制度改革を財政再建に向けた柱の1つと位置付け、数カ月前から労働組合や雇用主の団体との話し合いを進めていた。27日には労使双方の代表が法案の内容で合意しており、閣議決定を受けて年金改革の施行が決定した。

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今回の年金制度改革には年金支給開始年齢の引き上げのほか、年金積立期間の延長も盛り込まれた。具体的には13年から6年間は毎年1カ月分、その後27年までは毎年2カ月分の保険料を追加で徴収するという内容。また、低所得層を除いて当面は年金支給額も据え置かれる。

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ルバルカバ副首相は閣議後の会見で「スペインは景気回復と雇用創出という2つの大きな課題に取り組まなければならない。年金改革は財政健全化の鍵を握る重要な政策だ」と強調した。

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