2012/7/2

総合 –EUウオッチャー

ギリシャ財務相にストゥルナラス氏、ラパノス氏が就任辞退

この記事の要約

先ごろ発足したギリシャ新政権から新財務相に指名された最大手銀行ギリシャ・ナショナル銀行のラパノス会長は6月25日、健康問題を理由に就任を辞退した。これを受けて連立3党は26日、新財務相にエコノミストのヤニス・ストゥルナラ […]

先ごろ発足したギリシャ新政権から新財務相に指名された最大手銀行ギリシャ・ナショナル銀行のラパノス会長は6月25日、健康問題を理由に就任を辞退した。これを受けて連立3党は26日、新財務相にエコノミストのヤニス・ストゥルナラス氏(55)を起用することを決めた。

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財務相は新政権が債務危機打開に向けて推進する財政再建のけん引役となる重要ポスト。EUと約束した緊縮策の一部見直しに向けた交渉の責任も負う。新政権は金融の実務経験が豊富なラパノスしに白羽の矢を立てたが、同氏はサマラス新首相に充てた書簡で「医師と相談した結果、健康状態から重責に耐えられないと判断した」として、就任辞退を申し出た。

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代わって新財務相となるストゥルナラス氏は、独立系シンクタンクの所長で、アテネ大学でも教鞭をとるエコノミスト。5月の総選挙後に発足した選挙管理内閣では地域開発相を務めた。

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新政権では、サマラス首相が就任後に目の手術を受け、EU首脳会議への出席を断念。さらにベルニコス副海運相が利益背反の発覚により辞任に追い込まれており、出足でつまずいた格好だ。

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