2012/7/30

競争法

ユニバーサル、パーロフォン売却へ

この記事の要約

仏メディア大手ビベンディ傘下のユニバーサル・ミュージック・グループによる英音楽大手EMIグループのレコード部門買収をめぐり、欧州委員会が競争法の観点から懸念を示している問題で、ユニバーサルはEMIが保有する音楽レーベル、 […]

仏メディア大手ビベンディ傘下のユニバーサル・ミュージック・グループによる英音楽大手EMIグループのレコード部門買収をめぐり、欧州委員会が競争法の観点から懸念を示している問題で、ユニバーサルはEMIが保有する音楽レーベル、パーロフォンの大部分を売却する方針だ。26日付けの英紙『フィナンシャル・タイムズ』が、消息筋の話として伝えた。

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ユニバーサルは昨年11月、米金融大手シティグループ傘下のEMIグループをソニーと分割買収することで合意。ユニバーサルが19億ドルでレコード部門、ソニーが22億ドルで楽曲の著作権を管理する音楽出版部門を買収することになった。欧州委はEMIグループの買収に関する詳細な審査を3月に開始し、ユニバーサルはこの買収により、企業規模で2位の企業に倍以上の差をつけることになると指摘。ユニバーサルに先月、異議告知書を送付した。ユニバーサルはこれを受け、EMI傘下の音楽レーベルを売却する方針を固めた。

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『フィナンシャル・タイムズ』紙によると、ユニバーサルはパーロフォンを、ビートルズなど一部の特に人気の高いアーティストの楽曲を除いて売却する考えで、ドイツのメディア最大手ベルテルスマンと投資ファンドKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)の合弁会社BMGが買収に名乗りを挙げているという。パーロフォンはコールドプレイ、ブラー、ゴリラズ、カイリー・ミノーグなど人気アーティストが所属していることで知られる。

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