2012/7/30

競争法

ルンドベックなどに異議告知書、後発薬の販売制限で

この記事の要約

欧州委員会は25日、デンマーク製薬大手ルンドベックがジェネリック薬(後発医薬品)メーカーと共謀し、自社製品のジェネリック薬が市場に出回るのを不当に制限したとして、同社およびジェネリック薬8社に異議告知書を送付したと発表し […]

欧州委員会は25日、デンマーク製薬大手ルンドベックがジェネリック薬(後発医薬品)メーカーと共謀し、自社製品のジェネリック薬が市場に出回るのを不当に制限したとして、同社およびジェネリック薬8社に異議告知書を送付したと発表した。

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問題となっているのは、ルンドベックが開発した抗うつ剤「シタロプラム」。欧州委によると、同社は特許が切れた後もジェネリック薬が出回らないようにするため、ジェネリック薬を開発した独メルク、英ジェネリクスUKなど8社と協定を結び、ジェネリック薬の販売を遅らせる見返りとして在庫を買い取るなど利益を供与した疑いが持たれている。

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欧州委は同問題について、2009年に立ち入り調査を実施し、事実関係の究明を進めてきた。ルンドベックは声明で、違法行為を否定しているが、欧州委が最終的に“クロ”と認定した場合、安価なジェネリック薬を提供する機会を制限したことで消費者に大きな損失を与えたとして、厳しい制裁を科す見通しだ。

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欧州委は仏製薬会社レ・ラボラトワール・セルヴィエについても同様の疑惑で調査を進めており、近く同社にも異議告知書を送付すると見られる。

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