ユーロ圏で消費者物価の上昇圧力が弱まっている。EU統計局ユーロスタットが1日発表したユーロ圏の2月のインフレ率(速報値)は前年同月比1.8%となり、前月の2%から0.2ポイント低下。欧州中央銀行(ECB)が上限目標値とする2%を割り込んだ。
\インフレ率が2%を下回るのは2010年11月以来。エネルギー価格の上昇率が前月の3.9%から4%に拡大したものの、食品・アルコール・たばこの上昇率が前月を0.5ポイント下回る2.7%に縮小し、インフレ率は前月に続いて0.2ポイント低下した。
\ユーロ圏では債務危機が落ち着いているものの、実体経済は厳しい状況が続いており、失業率の悪化に歯止めがかかっていない(後続記事参照)。インフレ率の縮小が進んでいることで、ECBに追加利下げを求める圧力が強まりそうだ。
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