2013/6/24

競争法

鉄道貨物輸送でカルテルか、欧州委が立ち入り調査

この記事の要約

欧州委員会は19日、EU内の複数の鉄道貨物事業者に対して、カルテルを結んでいる疑いで立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業の具体名は非公表。\ 欧州委によると、調査対象となっているのは、欧州南東地域でブロック・トレイ […]

欧州委員会は19日、EU内の複数の鉄道貨物事業者に対して、カルテルを結んでいる疑いで立ち入り調査を実施したと発表した。対象企業の具体名は非公表。

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欧州委によると、調査対象となっているのは、欧州南東地域でブロック・トレインを利用した貨物輸送サービスを手掛ける企業。複数の国で18日に立ち入り調査を実施した。

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ブロック・トレインは、荷主が異なる複数の貨物を積んだ貨車をつなげた専用列車を編成して、荷下ろし拠点まで輸送し、そこで小分けして最終目的地まで運ぶサービス。行き先が異なる貨車が連なる通常の貨物列車では、途中で貨車を何度も入れ替えるため、輸送に遅れが出るが、ブロック・トレイン方式では一括して拠点まで運ぶため、スムーズに輸送できるという利点がある。

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欧州委によると、対象企業は海運業も兼ねているという。今後は立ち入り調査で押収した資料などを調べながら、カルテル行為の有無を確認し、“クロ”と判断した場合は各社の売上高の最大10%に相当する制裁を科す。

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