2012/7/18

ハンガリー

金融取引税法案、議会通過

この記事の要約

ハンガリー議会は9日、来年から金融取引税を導入する法案を賛成249票、反対94票で可決した。現地MTI通信によると、当初の政府方針と異なり、同法は課税対象を中央銀行(MNB)と国庫出納事務所(Hungarian Stat […]

ハンガリー議会は9日、来年から金融取引税を導入する法案を賛成249票、反対94票で可決した。現地MTI通信によると、当初の政府方針と異なり、同法は課税対象を中央銀行(MNB)と国庫出納事務所(Hungarian State Treasury)による取引にも適用する。政府はこれにより来年、3,800億フォリント(13億1,200万ユーロ)の税収を見込む。このうち2,400億フォリントを中銀と国庫出納事務所が負担する見通しだ。

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金融取引税は現金自動預け払い機(ATM)での現金引き出しや口座振替など、一般銀行サービスに対し、取引額の0.1%の税金を課すもの。税額は1取引当たり最高6,000フォリント(20.7ユーロ)。中銀、国庫出納事務所、郵便局が課税されるケースでは税額に上限はない。

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口座振替と現金引き出しでは送金者が金融機関を通じて納税する。現金振込みでは手続きを行う金融機関、郵便小切手による送金では郵便局に支払うことになる。中央銀行の証券発行や口座取引では中央銀行が納税する。

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シモル中銀総裁は中銀への課税について「危険かつ違法である可能性が高い」と強く批判している。

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■保険税も来年導入

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議会は9日、保険税導入法案も可決した。来年初めから自動車任意保険に掛け金の15%、損害・障害保険に10%の税を課す。健康・生命保険には課税されない。(東欧経済ニュース5月16日号「金融取引・電話・一般保険税を導入、業界特別税は14年に全廃」を参照)

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