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2015/2/4

ロシア

ロシア、GDP予測を3%減に下方修正

この記事の要約

ロシア経済省は31日、今年の国内総生産(GDP)予測を従来の0.8%減から3%減へ引き下げた。計算の下敷きとなる原油価格を従来の80米ドルから実勢価格に近い50ドルに下方修正したことが主因だ。それでも、ロイター通信が先月 […]

ロシア経済省は31日、今年の国内総生産(GDP)予測を従来の0.8%減から3%減へ引き下げた。計算の下敷きとなる原油価格を従来の80米ドルから実勢価格に近い50ドルに下方修正したことが主因だ。それでも、ロイター通信が先月末に集計したアナリスト予測(4.2%減)などと比べると楽観的な数値となっている。

他の主要指標の予測では、インフレ率を12%(14年11.4%)、投資を13%減、小売売上高を8%減とした。資本流出額は1,150億ドルに上る見通し。

ロシア経済は原油価格の急落やウクライナ紛争をめぐる欧米諸国の対ロ制裁で、2009年以来初めてのマイナス成長に瀕している。構造改革が進まず、依然として輸出の3分の2、歳入の半分を原油・天然ガス業界に頼る現状が傷を広げている。

ロシア中央銀行は前日の30日、市場予想に反して政策金利を2ポイント引き下げ15%へ設定した。景気対策を優先した格好だ。上半期GDPは3.2%減、インフレ率は来年まで二ケタが続くと予測している。