2015/10/14

ポーランド

ポーランド初のLNG受入れ基地が完成

この記事の要約

ポーランド西部のシフィノウイシチェ港で12日、同国初の液化天然ガス(LNG)受入れ基地の竣工式が行われた。試験段階を経て、12月中旬にカタールから初めてガスが供給される見通し。来年5月の本格稼働、2018年のフル稼働が見 […]

ポーランド西部のシフィノウイシチェ港で12日、同国初の液化天然ガス(LNG)受入れ基地の竣工式が行われた。試験段階を経て、12月中旬にカタールから初めてガスが供給される見通し。来年5月の本格稼働、2018年のフル稼働が見込まれている。

LNG基地の建設費は35億ズロチ(9億4,200万米ドル)に上った。処理能力は50億立法メートルで、国内需要の3分の1弱をまかなえる。

竣工式に出席したコパチ首相は、同国のエネルギー戦略におけるLNG基地の重要性を強調。「来年からロシア産ガスに頼らずとも国内需要をまかなえる」態勢が整ったと述べた。ただ、ポーランドの天然ガス元売り会社PGNiGが1996年にガスプロムと結んだ調達契約は2022年まで有効だ。それまでは年85億立法メートルをロシアから購入することが義務付けられている。

ポーランドはLNG基地に輸入した天然ガスを隣国のチェコ、スロバキア、ウクライナ、リトアニアへも輸出する意向で、パイプラインの拡張に取り組んでいる。LNG基地の受注量は現時点で処理能力の3割にとどまっているが、パイプラインが整備されれば稼働率が上昇すると見込んでいる。(1PLN=32.33JPY)(東欧経済ニュース2014年6月11日号「ポーランド議会、LNG基地特別法改正案を可決」、2012年5月9日号「ポーランド~チェコ間の新ガスパイプライン敷設を計画」、2010年10月15日号「ポーランド、バルト海沿いにLNG基地を建設」を参照)