ドイツ経済ニュース

エネルギー安定確保法改正へ、最終手段として企業の国有化も

ドイツ政府は25日、エネルギー安定確保法改正案の起草支援を決議した。ロシアのウクライナ侵攻とそれに起因する制裁合戦を受け、天然ガスなどの輸入が今後、大幅に減り国内供給不足に陥る懸念を踏まえた措置。危機的な状況が発生した場 […]

ECBが量的緩和縮小方針を確認、利上げ時期は示さず

欧州中央銀行(ECB)は14日に開いた定例政策理事会で、前月に決めた量的金融緩和策を縮小する方針を確認した。コロナ禍前から実施してきた「資産購入プログラム(APP)」を7-9月期に打ち切る。一方、政策金利の引き上げについ

工芸品なども地理的表示枠組みで保護、欧州委が規則案発表

欧州連合(EU)の欧州委員会は13日、特定の地域に固有の伝統的手法で生産された工芸品や工業製品の知的財産権を保護するための規則案を発表した。EUでは農産品・食品やワイン、蒸留酒を対象に、原産地に由来する高い品質や評価を備

フレゼニウス―「ロシア事業を継続」と社長が明言―

総合医療大手の独フレゼニウスはロシア事業を継続する意向だ。シュテファン・シュトゥルム社長が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙への寄稿文で明らかにした。 同社は現在、ロシアで人工透析センターおよそ100カ所を運営。病院向

コンチネンタル―ロシアで生産再開―

自動車部品大手の独コンチネンタルがロシア事業を再開した。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が同社の確認を得た情報として報じたもので、広報担当者は4月11~17日の週にカルーガにあるタイヤ工場で生産を再開したことを明らか

ヘンケル―ロシア事業から撤退―

化学大手の独ヘンケルは19日、ロシア事業からの撤退方針を発表した。ロシアのウクライナ侵攻を受けすでに同国での広告・スポンサー活動を全面停止していたが、ロシア軍がウクライナの民間人を大量虐殺したことを受け、ロシア事業の放棄

オビ―ロシアの全店舗を無償譲渡―

ホームセンター大手の独オビがロシアの全店舗を備品込みで投資家に無償譲渡する。経済誌『ハンデルスブラット(HB)』が同社の確認を得た情報として13日に報じたもので、ロシアからの撤退した企業の国有化を同国政府が検討しているこ

ユニパー―ブルー水素の生産で英シェルと提携―

独エネルギー大手のユニパーは12日、英石油大手シェルとブルー水素の生産で提携すると発表した。英東部ノース・リンカンシャーのキリングホルムにあるユニパーの拠点でブルー水素を生産する計画だ。 ブルー水素は化石燃料由来の水素で

三菱重工―独社のボイラー改修を受注―

三菱重工業は18日、欧州現地法人三菱パワーが砂糖大手の独ジュートツッカーからボイラーの改修工事を受注したと発表した。製糖用のボイラー燃料を石炭から天然ガスへと改めることで、ジュートツッカーが炭素排出量を削減できるようにす

フォルクスワーゲン―先物取引で利益拡大―

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は14日、2022年1-3月期(第1四半期)の営業利益(特別項目を除く)が約85億ユーロ(暫定値)となり、前年同期の48億ユーロから大幅に拡大したことを明らかにした。本業が好調だっ

コンチネンタル―利益率予測引き下げ―

自動車部品大手の独コンチネンタルは21日、2022年12月期の利益率予測を引き下げた。ロシアのウクライナ侵攻を受け、調達、エネルギー、物流コストの上昇が一段と加速すると予想されるためで、売上高営業利益率(調整済みのEBI

クノールブレムゼ―ボッシュとの合弁を完全傘下に―

自動車部品大手の独クノールブレムゼは13日、同業ボッシュから商用車ブレーキ子会社2社の株式それぞれ20%を取得し、完全子会社化すると発表した。両社はボッシュの保有株について争ってきたが、ようやく決着がついた。取得価格は計

ボッシュ―物流用プラットホームでAWSと協業―

自動車部品大手の独ボッシュは13日、物流事業向けにサービスを提供するプラットホームでクラウドサービス大手の米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)と協業合意したと発表した。トラックの積載効率化や荷物の流れの監視、注文処理な

ティッセン―脱水素化のCO2排出量削減、BASFと共同実現―

独複合企業ティッセンクルップのエンジニアリング子会社ティッセンクルップ・ウーデは26日、化学大手BASFと共同で脱水素化技術を改良したと発表した。顧客企業は二酸化炭素(CO2)排出量やコストを削減できるとしている。 両社

ビオテスト―西グリフォルスによる買収が完了―

血液製剤製造の独ビオテストは25日、スペインの製薬大手グリフォルスによる同社の買収手続きが完了したと発表した。グリフォルスは買収によりノウハウや製品ポートフォリオを拡充。ビオテストは米国市場への再進出を果たす。 グリフォ

北海で天然ガス新規採掘も、独NS州経済省が蘭社と大枠合意

独ニーダーザクセン(NS)州経済省は20日、北海の独蘭海域で天然ガスを採掘するプロジェクトについて蘭採掘会社ワンディアス(ONE-Dyas)と大枠合意したと発表した。NS州政府はこれまで同プロジェクトに否定的な立場を示し

2月電機輸出6.6%増加、3月からは戦争の影響

独電気電子工業会(ZVEI)が20日発表した同国の2月の電機製品輸出高は前年同月比6.6%増の184億ユーロに拡大した。2月24日に始まったウクライナ戦争の影響は3月から出てくるとZVEIはみている。2月の電機輸入高は1

3月粗鋼生産2ケタ減に、戦争勃発で

独鉄鋼業界団体シュタールが21日発表した3月の粗鋼生産高は前年同月比11.8%減の332万7,000トンと大きく落ち込んだ。ロシアのウクライナ侵攻の影響が鮮明に反映された格好で、高炉鋼が13.2%減の222万トン、電炉鋼

再生エネ拡大加速へ、エネルギー安保もにらみ法案を閣議了承

ドイツ政府は6日の閣議で、再生可能エネルギーの拡大加速に向けた一括法案を了承した。同法案はもともと炭素中立目標の実現に向けて作成されたものだが、ウクライナ戦争の勃発でロシア産化石燃料への高依存が持つリスクが露呈したことを

ウクライナ戦争直撃の企業を政府が支援へ

ドイツ政府は8日、ロシアのウクライナ侵攻と対露制裁の影響を強く受ける企業への支援方針を発表した。経済の悪化を緩和することが狙い。クリスティアン・リントナー財務相は「この状況下で何もしないという選択肢はない」と強調した。欧

ロシア産石炭輸入をEUが8月から禁止、石油も視野に

欧州連合(EU)の欧州委員会は8日、ロシアからの石炭の輸入禁止などを柱とする対ロ追加制裁の詳細を正式発表した。木材やセメントなどの輸入も禁止するほか、ロシア船舶のEU域内への入港禁止、主要4銀行との全面的な取引禁止などを

3月インフレ率7.3%、1981年以来の高水準に

ドイツ連邦統計局が12日発表した3月の消費者物価指数は前年同月比7.3%増となり、1981年秋以来の大きなインフレ率を記録した。ロシアのウクライナ侵攻を受けてサプライチェーンのひっ迫と川上レベルの物価上昇が加速。特にエネ

卸売物価の上げ幅が統計開始後の最高に、3月は22.6%

ドイツ連邦統計局が12日発表した3月の卸売物価指数は前年同月比の上げ幅が22.6%に達し、統計を開始した1962年以降の最高を記録した。ウクライナに対するロシアの軍事侵攻(2月24日に開始)が反映された格好で、上昇率は前

2月の製造業受注2.2%減少

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が6日発表した2月の製造業新規受注指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で112.1(暫定値)となり、前月を2.2%下回った。減少は4カ月ぶり。1月まで3カ月間、大き

2月鉱工業生産は微増

ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日発表した2月の鉱工業生産指数(2015年=100)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で99.3(暫定値)となり、前月を0.2%上回った。増加は5カ月連続。2月24日に始まったロシアの

独家族相が辞任、アール川洪水への対応問題で

ドイツのアンネ・シュピーゲル家族相(緑の党)は11日、辞意を表明した。昨年夏に同国西部を襲った歴史的な洪水被害の発生後に家族で長期のバカンス旅行に出かけていたことなどが発覚し、辞任圧力が高まっていた。ロシアのウクライナ侵

ダウ・ケミカル―独シュターデのLNGターミナルに出資―

独北部シュターデ産業団地でLNG(液化天然ガス)ターミナルの建設を計画する企業連合ハンゼアティック・エナジー・ハブ(HEH)は11日、米化学大手ダウ・ケミカルを新たな出資者として迎え入れると発表した。ダウは少数株主として

OGE―LNG輸入に向けパイプライン敷設、年内完工へ―

天然ガスパイプライン運営のオープン・グリッド・ヨーロッパ(OGE)は8日、独北部のヴィルヘルムスハーフェン港を起点とするパイプラインを敷設し、年内に完成させる計画を発表した。同港に設置予定の浮体式LNG貯蔵・再ガス化設備

MVV―リチウム生産のバルカンから地域熱を調達―

独エネルギー大手MVVは5日、リチウム生産を手がける豪バルカン・エナジー・リソーシズの独子会社ヴルカン・エネルギー・レソーセンから地域熱の供給を受けることで合意したと発表した。MVVは2040年までに炭素中立を達成し、そ

メルセデスベンツ―新車のCFを30年までに半分以下に―

高級乗用車・バン大手の独メルセデスベンツは11日に開催した投資家・アナリスト向けのESG(環境・社会・企業統治)説明会で、乗用車のライフサイクル全体で発生する二酸化炭素(CO2)の量(カーボンフットプリント=CF)を20

ボッシュ―自動運転ソフトの英ファイブを買収―

自動車部品大手の独ボッシュは12日、自動運転用ソフトウエア開発の英ファイブを買収することで合意したと発表した。自動運転の安全性を一段と高める狙い。独禁当局の承認を経てファイブを取得し、クロスドメイン・コンピューティング・

インフィニオン―インドネシアで生産能力拡大―

半導体大手の独インフィニオンは12日、インドネシアでの生産能力を拡大すると発表した。事業の拡大を図るとともに、サプライチェーンの強靭性を高める狙い。需要が増えている車載品の組み立て・検査能力を特に強化する。 バタム島の自

SAP―ロシア顧客にデータの国外移転を要請―

企業向けソフトウエア大手の独SAPがウクライナ戦争の勃発後、クラウドサービスを利用するロシアの顧客にデータの国外移転を要請していたことが分かった。ウクライナ紙『キーウ・インディペンデント』が報じた。同社は『フランクフルタ

BASF―1-3月期純益が大幅減、NS2で子会社が巨額減損―

化学大手の独BASEは11日、2022年1-3月期(第1四半期)暫定決算の純利益が前年同期比29%減の12億2,100万ユーロへと大幅に縮小したことを明らかにした。ロシアのウクライナ侵攻を受け、石油・天然ガス子会社ヴィン

エボニック

ドイツ南部のラインフェルデンにある特殊化学大手エボニックの工場で12日午前10時12分、爆発事故が発生した。事故が起きたのは電池材料の生産施設。従業員3人が重傷を負い、病院に運ばれた。原因は現時点で解明されていない。同施

機械業界の2月受注11%増加、先行きには懸念

ドイツ機械工業連盟(VDMA)が6日発表した独業界の2月の新規受注高は前年同月比で実質11%増となり、これまでに引き続き大きく伸びた。VDMAのエコノミストは2月24に始まったロシアのウクライナ侵攻の影響は2月の数値にほ

ドイツの自動車燃料は割高、軽油は隣接のEU加盟国中で最高値

ドイツは現在、隣接する欧州連合(EU)加盟国のなかで自動車燃料価格が最も高いグループに属している。連邦統計局が連邦カルテル庁傘下の自動車燃料市場透明化局(MTS-K)と欧州委員会のデータをもとに11日、明かにした。 それ

化学労使が一時金1400ユーロ支給で合意

独化学雇用者団体BAVCは5日、一時金1,400ユーロを支給することで化学労組IG BCEと合意した。当初は新たな賃金協定を結ぶ意向だったが、ロシアのウクライナ侵攻で景気と業界の先行き不透明感が極度に高まったことから、賃

感染者の隔離義務廃止発言、保健相が撤回

ドイツのカール・ラウターバッハ保健相は6日、新型コロナウイルス感染者の隔離義務を廃止するとした4日の発言を正式撤回した。同発言に対する市民の反応や専門家の批判を受け、朝令暮改を余儀なくされた。 ラウターバッハ氏と国内16

公共交通機関の利用者が一段と減少、21年は-4%に

ドイツの公共交通機関利用者数(延べ人数)が2021年は前年比4%減の78億8,400人となり、統計開始(04年)後の最低を2年連続で更新したことが、連邦統計局の発表で分かった。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためのロッ

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