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2015/1/28

総合 - ドイツ経済ニュース

欧州中銀が量的緩和へ、国債など月600億ユーロ購入

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は22日の定例政策理事会で、初の量的金融緩和の実施を決めた。デフレ回避を主眼としたもので、ユーロ参加国の国債などを毎月600億ユーロ買い取る。実施期間は3月から2016年9月までの18カ月間で、買い […]

欧州中央銀行(ECB)は22日の定例政策理事会で、初の量的金融緩和の実施を決めた。デフレ回避を主眼としたもので、ユーロ参加国の国債などを毎月600億ユーロ買い取る。実施期間は3月から2016年9月までの18カ月間で、買い取る資産の総額は1兆1,000億ユーロに達する見通しだ。

ECBはユーロ圏の低インフレ、景気減速を受けて昨年9月に追加利下げを実施し、最重要政策金利を過去最低の0.05%に引き下げた。また、新たな長期資金供給オペ(LTRO)と資産担保証券(ABS)、担保付き債券(カバードボンド)の買い入れも実施しているものの、効果は薄い。

このためドラギ総裁は昨年末、15年の早い時期に量的緩和を実施する意向を表明。12月のインフレ率が5年2カ月ぶりのマイナスとなったこともあり今回、量的緩和を決定した。市中に出回る資金を増やして景気を活性化し、インフレ率を2%前後まで引き上げるのが狙いだ。ユーロ安が進むことによる輸出拡大効果も見込む。

ECBが異例の量的緩和に踏み切ったことを市場は歓迎しており、同日に欧州株は急騰。ユーロ圏の国債も値上がりし、イタリアの10年物国債の流通利回りは23日、初めて1.5%を割り込んだ。

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