欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/1/28

経済産業情報

研究開発費の対GDP比率、13年は2.85%に R&D外部委託が増加傾向

この記事の要約

研究開発や教育の促進団体である独科学促進者連盟(Stifterverband fuer die Deutsche Wissenschaft)は23日、国内総生産(GDP)に対するドイツ全体の研究開発(R&D)投 […]

研究開発や教育の促進団体である独科学促進者連盟(Stifterverband fuer die Deutsche Wissenschaft)は23日、国内総生産(GDP)に対するドイツ全体の研究開発(R&D)投資額の比率が2013年は2.85%だったと発表した。前年(12年)の2.97%から1.2ポイント低下したことになる。ただ、GDP統計の算出基準がこの間、変更されたうえ、12年の数値にはR&D投資に関するその後の修正が反映されていないため、実際に低下したかどうかは不明。『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が以前のGDP統計基準に基づいた数値として報じたところによると、13年の対GDP比率は2.93%だった。

13年に企業が自ら行ったR&Dの投資総額は536億ユーロで、前年を2億ユーロ下回った。一方、企業が外部に委託したR&Dの額は10億ユーロ以上増えて計149億ユーロに達した。R&Dの外部委託は増加傾向にあり、化学業界では企業内部のR&Dが3.7%減少したのに対し、外部委託は17%増加した。研究開発費の対GDP比率統計には外部委託が含まれていないため、外部委託の増加は同比率の低下につながった可能性がある。

13年にR&D投資額(外部委託を除く)が大きく増えた業界はエネルギー、電機、金属加工で、2ケタ台の伸びを記録した。一方、航空宇宙は25%以上減少。自動車部品業界の一部と鉄道車両でも落ち込みが大きかったという。

同連盟が企業を対象に実施した予算アンケートをもとに試算したところによると、14年のR&D投資額(外部委託を除く)は前年比4.6%増の560億ユーロだった。予算通りに研究開発が行われていれば、独全体のR&D額の対GDP比率は政府目標の3%を超えた可能性があるという。

企業情報
経済産業情報
COMPANY |
CATEGORY |
KEYWORDS |