ドイツ環境・リサイクリング産業の動き

アキュレック―廃電池からリチウムをリサイクルへ―

独リサイクル企業アキュレックは使用済みのリチウムイオン電池からリチウムをリサイクルする施設を来春、稼働させる。リチウムを産業規模でリサイクルする欧州初の取り組みとなる。ライナー・ソイカ社長への取材をもとに経済紙『ハンデル

世界初のグリーン水素製品入札、説明会に500人以上が参加

グリーン水素市場の創設に取り組む独H2グローバル財団は8日、連邦経済・気候省と共同でグリーン水素製品の入札説明会をバーチャル形式で実施したと発表した。参加者は500人を超えており、世界初となる同製品の入札に対する関心は大

イネラテック―世界初のeフューエル量産施設を建設―

独グリーンテック企業イネラテック(INERATEC)は11月30日、炭素中立の合成燃料であるeフューエルの生産施設を建設すると発表した。世界初のeフューエル量産施設となる。航空機、船舶分野で大きな需要を見込んでおり、将来

BASF―マイクロファイバー汚染低減洗剤を共同開発―

化学大手の独BASFは1日、マイクロファイバーによる水質汚染を低減する洗剤をスペインのアパレル大手インディテックスと共同開発したと発表した。洗濯時に化学繊維から抜け落ちるマイクロファイバーの量を最大80%減らすことができ

グリーン水素国際市場の成長を加速、独が基金設立へ

ドイツのスヴェーニャ・シュルツェ経済協力開発相とシュテファン・ヴェンツェル経済政務次官は15日、エジプトのシャルム・エル・シェイクで開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で、新たな水素基金2本を立

独初のグリーン水素輸入ターミナル建設へ、26年稼働

米工業ガス大手エアープロダクツと独エネルギー商社ナバナフトは17日、グリーン水素の輸入ターミナルをハンブルク港に設置する計画を発表した。ドイツ初の本格的なグリーン水素ターミナルとなる。2026年の稼働開始を予定している。

湿地再生戦略を閣議了承、温暖化防止や動植物種の保護に向け

ドイツ政府は9日の閣議で、国家湿地保護戦略を了承した。湿地は大気中の温室効果ガスを削減する効果が極めて高いにもかかわらず、国内の湿地の大半が干拓された結果、そうした効果が大幅に失われている現状を改めていく。希少・絶滅危惧

ボッシュ―量子コンでIBMと協業、DXには100億ユーロ投資―

IoT大手の独ボッシュは9日、同社主催のイベント「ボッシュ・コネクテッド・ワールド」で、米IT大手IBMと量子コンピューティング分野で協業すると発表した。モーターや燃料電池など炭素中立のパワートレインに投入する材料のシミ

水素・LNG分野で独がエジプトと協業へ

ドイツ政府とエジプト政府は3日、グリーン水素とLNG(液化天然ガス)分野での協業に向け基本合意した。ドイツは化石燃料をベースとする経済から環境に優しいエネルギー経済へとエジプトが移行することを支援。エジプトからグリーン水

9ユーロチケットの後続品導入へ、国と州の首相が合意

ドイツのオーラフ・ショルツ首相と国内16州の首相は2日、地域公共交通機関を1カ月9ユーロで利用できる定期券「9ユーロチケット」の後続商品を導入することで合意した。財源負担をめぐる争いが解決したことから導入が確定した。早け

炭素税引き上げを23年は凍結、法案が議会で成立

ドイツ連邦参議院(上院)は10月28日、燃料排出取引法(BEHG)改正案を可決した。来年1月1日に予定する炭素税の引き上げを1年先送りし、エネルギー価格高騰の直撃を受ける一般世帯と企業の負担増加を回避することが法改正の狙

BMW―塗装乾燥工程に水素投入―

自動車大手のBMWは20日、燃料に天然ガスと水素をともに投入できるフレキシブル塗装乾燥炉のパイロットプロジェクトを、独東部のライプチヒ工場で開始した。二酸化炭素(CO2)を大量に放出する天然ガスから、炭素中立のグリーン水

ドイツ鉄道―グリーン水素などで機関車を運行―

ドイツ鉄道(DB)は4日、炭素中立のモビリティ実現に向けオーストラリアのエネルギー大手フォーテスキュー・フューチャー・インダストリーズ(FFI)と包括協業の基本合意を締結したと発表した。2040年までの炭素中立実現に向け

欧州委が独水素プロジェクト2件への補助金を承認

欧州連合(EU)の欧州委員会はこのほど、再生可能エネルギーを用いて製造する「グリーン水素」に絡んだドイツのプロジェクト2件で補助金交付を承認したと発表した。鉄鋼大手ザルツギター・フラッハシュタールは10億ユーロ、化学大手

BMWを中心に水素トラックプロジェクト

自動車大手の独BMWは9月28日、同社を中心とするコンソーシアムが水素を燃料とする内燃機関トラックの研究プロジェクトを実施すると発表した。水素トラックは補給時間、積載量、航続距離、投入の柔軟性などの面でメリットが大きいう

水道水冷媒の冷却器、独社が生産加速へ

冷媒に水道水を用いた冷却器を手がけるスタートアップ企業エフィシェント・エナジーが生産を大幅な効率化する。温室効果ガス排出規制の強化とエネルギー価格の高騰を背景に需要が急速に増えているためで、垂直統合を可能な限り水平統合の

クロップエナジーズ―エタノール工場の操業停止も―

独砂糖大手ジュドツッカーのバイオ燃料子会社クロップエナジーズは19日、バイオエタノール生産能力の引き下げを検討すると発表した。エネルギー・原料価格の高騰を背景に欧州生産で採算の確保が難しくなっているため。今後数週間の市場

シーメンス―P2Gプロジェクトで水素生産開始―

電機大手のシーメンスは14日、同社がゼネコンとして独南東部のヴンジーデルに設置したグリーン水素生産施設が操業を開始したと発表した。製造した水素は同市と周辺地域に供給する。 同社は2020年、再生可能エネルギーを用いて水素

UAEからテスト輸送のアンモニア、ハンブルク港に到着

独経済省は15日、アラブ首長国連邦(UAE)からテスト輸送されたアンモニアがハンブルク港に到着したと発表した。水素分野の両国のパートナーシップに基づき、アンモニアがUAEから初めてドイツに輸出された。水素は燃焼時に二酸化

燃料電池列車の初走行試験、DBとシーメンスが実施

ドイツ鉄道(DB)と電機大手シーメンスは9日、共同開発中の水素燃料電池列車の初走行試験を独西部のヴェークベルク市にあるシーメンスのテストセンターで実施した。DBは2040年までの炭素中立実現を目指しており、近距離交通で使

培養肉向け成長因子のバイオベター、1,000万ドルを調達

●同社の技術で1グラム当たり5万~50万ドルのFGF2相場が1ドルに ●2024年第1四半期中に生産を開始する計画 培養肉の生産に欠かせない成長因子を遺伝子組み換えタバコで作る技術を開発したイスラエルのバイオベター(Bi

ヴィンタースハルDEA―独製造業のCO2をノルウェーに貯留へ―

石油・天然ガス採掘大手の独ヴィンタースハルDEAは30日、ノルウェーのエネルギー大手エクイノールと共同で二酸化炭素(CO2)を安全に分離・輸送・地下貯留(CCS)するための包括的なバリューチェーンを構築すると発表した。ド

フォルクスワーゲン―次期社長がeフューエル実用化に意欲―

自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の次期社長に9月1日付で就任予定のオリファー・ブルーメ氏(子会社ポルシェの社長)が合成燃料「eフューエル」の車両投入に意欲を示している。同氏は業界紙『アウトモビルボッヘ』に、電気自動車

ルフトハンザ―シェルからSAF調達へ―

航空大手の独ルフトハンザは1日、石油大手の英シェルから持続可能な航空燃料(SAF)を調達することで基本合意したと発表した。フライトに伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する狙い。販売する航空燃料の10%を2030年まで

スーパー大手レーベがチラシ廃止、環境・気候に悪影響と判断

独スーパー大手レーベは7月27日、チラシ広告を全面廃止すると発表した。大量のチラシの作製は環境・気候に悪影響をもたらすことから、来年7月以降、印刷と配布を止める。独小売大手ではホームセンターのオビが6月に全廃したが、スー

ドイツ鉄道―長距離線の内燃機関車、バイオ燃料に切り替え―

ドイツ鉄道(DB)は長距離路線に投入している内燃機関車の燃料を軽油からバイオ燃料へと全面的に切り替える意向だ。長距離鉄道部門のシュフェファニー・ベルク取締役(マーケティング担当)が20日、明らかにした。 長距離列車の大半

石炭と焼却ごみを炭素税の対象に

ドイツ政府は13日の閣議で、燃料排出量取引法(BEHG)改正案を了承した。交通と暖房部門で同国が独自導入している炭素税の徴収対象を来年から石炭と焼却ごみにも拡大する。 エネルギー業界やエネルギー集約型の製造業は2005年

ザルツギター(鉄鋼)―低CFPの圧延鋼板開発などで提携―

鉄鋼大手の独ザルツギターと鋼板大手の独ヴェルツホルツは15日、生産工程で発生する二酸化炭素(CO2)の量が少ない低カーボンフットプリント(CFP)の圧延鋼板開発と供給で提携合意したと発表した。製品ライフサイクル全体を通し

ティッセンクルップ(鉄鋼)―bpが水素と再生エネを供給―

鉄鋼系複合企業の独ティッセンクルップは11日、鉄鋼生産の脱炭素化に向け英エネルギー大手bpと長期戦略協業の基本合意を締結したと発表した。ブルー水素とグリーン水素、再生可能エネルギー電力の供給を受け、二酸化炭素(CO2)の

BASF―世界最大のヒートポンプを本社工場に設置―

化学大手のBASFは1日、エンジン大手のMANエナジー・ソリューションズと戦略協業合意したと発表した。西南ドイツのルートヴィヒスハーフェンにある本社工場にMANエナジー開発の世界最大のヒートポンプを設置。温室効果ガスの排

BASF―電池の商業リサイクルを24年開始―

化学大手の独BASFは20日、独東部のシュヴァルツハイデ工場で車載電池の商業リサイクルを2024年初頭に開始すると発表した。処理能力は年1万5,000トン。約30人の雇用を創出する。 リサイクル設備を同工場内に設置。廃電

エアバス―空港向け水素インフラ開発でリンデと協業―

欧州航空機大手のエアバスは23日、アイルランドに本社を置く独米系の工業ガス大手リンデと空港向け水素インフラを共同開発することで基本合意したと発表した。エアバスは水素を燃料とする商用機を2035年までに投入することを計画し

温効ガス六フッ化硫黄の調達量、21年は1.4%増加

温室効果が最も高い六フッ化硫黄(SF6)の調達量がドイツで増加した。連邦統計局によると、同国内で活動する企業などが2021年に購入したSF6の総量は743.2トンとなり、前年比で1.4%増えた。中間販売事業者が37%増、

陸上風力発電の設置加速へ、32年までに国土の2%を割当

ドイツ政府は15日の閣議で、陸上風力発電施設の設置を迅速化するための法案を了承した。生物種の保護規定や各州が独自に定める設置規制が風力発電拡大の大きな障害となっている現状を改める狙い。法案は州政府の代表で構成される連邦参

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