ドイツでは来年にもインターネットやスマートフォンのアプリを利用して最寄りのガソリンスタンドの価格を比較できるようになる見通しだ。
\連邦議会（下院に相当）は8日、市場の透明化を図るための新たな法律（Markttransparenzstellengesetz）を可決した。同法律は連邦参議院（上院に相当）で承認する必要はなく、連邦議会の可決のみで成立する。これを受けて、来年にも連邦カルテル庁に全国1万4,000カ所以上のガソリンスタンドの燃料価格を管理するデータバンクが設置され、消費者はいつでも価格を比較できるようになる。
\今回の措置は、燃料価格の高騰やガソリンスタンド側の頻繁な価格変更に対応するためのもの。データバンクの導入により価格の透明性が高まり、市場競争が促されるため、値下げや価格の変更が少なくなる効果が期待されている。
\ \■ オーストリアの燃料価格比較、効果は限定的
\ \オーストリアではすでに、政府主導による燃料価格の比較システムが稼働しており、スマートフォンのアプリやインターネット（www.spritpreisrechner.at）を通して最寄りのガソリンスタンドの場所と価格を調べることができる。
\ただ、独日刊紙『ウェルト』によると、同システムの利用件数は1日当たり平均1万5,000～2万件にとどまるという（オーストリアの自動車保有台数は約450万台）。また、ガソリンスタンドによる価格の変更は増加する傾向にあり、値下げ効果も確認されていないと報じている。
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