欧州の安全評価機関であるユーロNCAPの衝突安全テストでメルセデス・ベンツのシティーバン「シタン」が5ツ星評価のうち3ツ星の評価を得るにとどまった。高級車ブランドのメルセデス・ベンツにとって安全性の高さは重要なセールスポイントであることから、今回の試験結果の影響が懸念される。
\シタンは提携先の仏自動車大手ルノーの「カングー」をベースにし、フランスのモーブージュにあるルノー工場で生産している。試験結果では特に正面衝突の際にダッシュボードでドライバーと助手席の乗員が胸部を負傷する危険が高いと指摘。また、助手席と後部座席にシートベルト非着用の警告システムがないほか、サイドからの衝突でカーテンエアバッグが正しく開かないなどの問題があった。このほか、歩行者と衝突した際にダンパーやボンネットで怪我をする危険を指摘している。
\独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ダイムラーは2001年にシティーバン「バネオ」を発売したが、販売が振るわず2005年に販売を停止した経緯がある。同社はトランスポーターの販売を強化しており、販売を昨年の25万2,418台から2015年までに40万台に引き上げる目標を掲げている。
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