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2014/7/4

企業情報 - 部品メーカー

独エルリングクリンガー、燃料電池メーカーを買収

この記事の要約

独自動車部品大手のエルリングクリンガーは7月1日、燃料電池をベースにした発電機を開発・生産しているニュー・エナーデイ(New Enerday、本社:ドイツ・ノイブランデンブルク)の資本の75%を取得すると発表した。ニュー […]

独自動車部品大手のエルリングクリンガーは7月1日、燃料電池をベースにした発電機を開発・生産しているニュー・エナーデイ(New Enerday、本社:ドイツ・ノイブランデンブルク)の資本の75%を取得すると発表した。ニュー・エナーデイに出資するコンソーシアムと合意した。これにより摂氏700〜1,000度の高温で作動する固体酸化物形燃料電池(SOFC)の分野で事業を強化する。取引価格は数百万ユーロと言及するにとどめている。残り25%は今後も創業者が保有する。

ニュー・エナーデイは液化石油ガス(LPG)をベースにした出力350〜750ワットのSOFCを開発、すでに市場投入できる水準の製品を持つ。この燃料電池を連結すればさらに高い出力の燃料電池も供給できる。エルリングクリンガーにとっては燃料電池本体だけでなく周辺システムのノウハウを取得・強化できる利点があるという。ニュー・エナーデイの従業員は12人で、開発、試作品の生産(パイロット生産)に重点を置いている。

ニュー・エナーデイの製品はボートやヨット、キャンピングカーに需要があると見込んでいる。また、非常用および予備電源装置の小規模生産も計画しているという。さらに、一世帯用住宅や別荘向けに、液化石油ガス(LPG)を使用する家庭用コジェネレーション(熱電供給)の開発も進めている。

エルリングクリンガーはトラックやその他の商用車向けにSOFCのスタック(燃料電池の本体であるセルを積み重ねたセルスタック)や高温で作動する燃料電池を外部と遮断するためのケースを開発・生産している。ディーゼル燃料から発電するタイプで、出力は最大3.5キロワットになるという。

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