独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のマティアス・ミュラー社長はこのほど、独週刊誌『シュテルン』による独占インタビューの中で、2016年末までにVWグループの排ガス不正問題の対応に概ねメドをつけたいとの見解を示した。ただ、訴訟や顧客への説明、対応には今後何年もかかるとの見通しも示した。
ミュラー社長は10月末の会見で、2016年半ばに「戦略2025」を発表する方針を明らかにした。同社長は『シュテルン』誌に対し、現在は日々の対応に追われている状態だが、企業としてデジタル化などのテーマに取り組み将来像を議論できる状態にすることが目標であると述べ、2017年初めには正しい方向に向かっていけるようにしたいとの考えを示した。
独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、VWグループでは欧州連合(EU)域内のリコール対策として修理工場の人員を増強するほか、VW傘下の超高級スーパーカーブランドであるブガッティのサービスプログラムを見本に、一部の法人顧客に修理工が出張しソフトウエアのアップデートや追加部材の設置作業を行う「フライングドクター」を導入することなどが検討されているという。