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2010/3/26

一般・技術・その他 (旧)

自動車部品業界、今年も厳しい年に=独研究機関

この記事の要約

ドイツの私立経済専門大学の研究機関センター・オブ・オートモーティブのステファン・ブラッツェル教授を中心とする調査チームはこのほど、世界の大手自動車部品メーカー500社の2009年の業績を分析したレポートを発表した。ブラッ […]

ドイツの私立経済専門大学の研究機関センター・オブ・オートモーティブのステファン・ブラッツェル教授を中心とする調査チームはこのほど、世界の大手自動車部品メーカー500社の2009年の業績を分析したレポートを発表した。ブラッツェル教授は自動車部品業界の今後について、最悪期は脱したものの完全に山を越えた訳ではないと指摘。今年も多くの企業が倒産に追い込まれるなど、売上高が金融危機の前の水準に回復するのは2013年以降になるとの見解を示している。22日付の独経済紙『ハンデルスブラット』が報じた。

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同レポートによると、調査対象となった企業の売上高は平均で前年比22%減となり、第2次世界大戦後で最も厳しい落ち込み幅となった。ただ、米国の自動車部品メーカーは自動車市場の低迷による打撃が比較的小さかったと指摘している。米国の部品メーカーでは金融危機が起こる前からコスト削減の圧力が高まっていたため、早期にコスト削減に着手していたことが背景にあるという。多くの部品メーカーが赤字決算となる中、米自動車部品大手のジョンソンコントロールズとTRWは2009年の売上高利益率(EBITベース)で1%強を確保した。両社は欧州の自動車メーカーとの取引が大きいのも特徴と分析している。

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調査チームが各社の決算報告書を分析したところ、売上高利益率は平均でマイナス1%だった。平均を超えたメーカーは非自動車事業を持つ企業や交換部品事業に力を入れている企業など、新車販売の低迷の影響を全面的に受けていない企業だった。

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