EU統計局ユーロスタットは3日、ユーロ圏の2011年12月の小売業売上高(速報値・数量ベース)が前年同月比で1.6%減少したと発表した。同月はクリスマスの買い物シーズンだが、前月と比べても0.4%減と落ち込み、個人消費の低迷が鮮明となってきた。(表参照)
\EU27カ国ベースの売上高は、非ユーロ圏の英国などが好調だったため、前年同月比0.1%増、前月比0.3%増となった。
\ユーロ圏では信用不安を受けた各国の財政緊縮や雇用悪化で、個人消費が冷え込んでいる。小売業売上高は、深刻な財政危機に陥っているギリシャ、ポルトガル、スペインでとくに大きく落ち込んだ。伸びを維持していたドイツも前年同月比0.9%減となった。
\内需の柱である個人消費の低迷により、EUが15日に発表する2011年10-12月期のユーロ圏の域内総生産(GDP)伸び率は、マイナスとなるのが確実な見通しだ。
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